【新型コロナ】米で子供の陽性者が全体の15%に、最前線の医師が警鐘
アメリカで再び新型コロナウイルスに感染する人が増えているが、特に子供への感染が急速に拡大し続けている。
全ての陽性者のうち15%の割合
アメリカの小児科学会と小児病院協会によれば、新型コロナのパンデミックが始まって以来、約430万人の子供が検査で陽性になっているという。
しかしここ数週間で、子供への感染率が急激に伸びているそうだ。
先週には新たに9万4000人の子供の症例数が報告されており、これは全ての新規感染者の15%の割合を占めているという。
また同じく、子供たちが新型コロナ関連で小児病院へ入院するケースも、パンデミック以来、最も高い水準になっているそうだ。
フロリダの病院での現状とは
フロリダ州の街、ハリウッドにあるジョー・ディマジオ小児病院の医療責任者・Ronald Ford医師によれば、これらの子供の多くが救急外来を受診しているが、ほとんどが入院するほど症状は悪化していないという。
ただ入院する子供らは以前には見られないほど容体が悪化しており、慎重な対応を行う治療室でのケアを必要としているそうだ。
6月には病院の救急治療を必要とする子供の陽性患者が20名以上だったのに対し、7月になると、その数が200名以上に増加。ここ数週間でもすでに160名の小児患者を治療しており、記録を更新する見込みだという。
子供の入院率は4倍以上
専門家によれば、子供たちの間で重症化することは依然として珍しいことだが、基礎疾患を持つ多くの子供たちの中には、人工呼吸を含む集中治療を必要とするほど重症化する子もいるという。
また0歳から17歳までの子供を対象とした、1人当たりの小児科病院入院率は、1カ月前の4倍以上になっているそうだ。
ジョー・ディマジオ小児病院の看護師長であるAnthony Sanders氏も「重症の小児患者の増加は憂慮すべき事態」であるとし「今回はとにかく怖い」と述べている。
アメリカでは、12歳以下の子供たちのうち4800万人以上がまだワクチン接種を受けておらず、12歳から17歳までの子供のうち3分の1以下しかワクチンを接種していないため、多くの子どもたちが感染の危険にさらされているという。(了)
出典元:ABC News:Front-line workers warn of significant increase in pediatric COVID patients(8/12)