中国政府が若者のゲーム取締りへ、許されるのは週たった3時間
中国政府が、オンラインゲームの厳しい取り締まりに乗り出した。海外メディアによれば、当局はコンピューターゲームを「精神的麻薬」と捉え、18才以下の若者を対象に、今後プレイ時間を週3時間に規制するとのこと。
システム経由で時間を監視
8月30日にあった政府の発表によると、新しい規制のもとでコンピューターゲームのプレイが許されるのは、金曜日、土曜日、日曜日と祝日の午後8時〜午後9時までの1時間。基本的には、週にたった3時間ということになる。
単独のゲーム機なら、多少時間オーバーしても見つからないだろうと思えるが、オンラインゲームではそうも行かない。9月1日からは、当局が運営するゲーム中毒防止のためのシステムを経由しなければオンラインゲームにアクセスできなくなり、プレイ時間は厳しく監視されることになる。
また、年齢をごまかすことも難しい。ユーザーは、政府が発行したIDの情報と本名を入力しなければならないからだ。
子供たちの心身を守るため
中国は2019年にも、子供のコンピューターゲームのプレイ時間を制限している。この時は平日90分まで、休日は1日3時間まで許されていた。今回の規制はこれよりはるかに厳しいが、中国共産党によれば、「ゲームが若者の勉学と健康を害している」と考える親たちからの要望があったからだそう。
政府当局の報道官は、メディアを通して次のようなコメントを発表している。
10代の若者は母国の未来です。未成年の心身の健康を守ることは、国民の重要な利益に繋がります。また、国家が若返りつつある今の時代に、教養ある若い世代を育成することにも繋がります。
今回の規制は、ゲーム産業にも影響を与えている。テンセントをはじめとした中国のゲーム運営会社だけでなく、未成年の登録ユーザーを多く抱えるヨーロッパのゲーム会社の株価まで下落したと報じられている。
中国のゲーム市場に詳しいアナリストは、「この規制は極度に厳しいものです。未成年が(ゲーム内課金で)使うお金はほぼゼロになるでしょう」と言う。(了)
出典元:Fox Business:China bans children from online gaming during school week, limits games to 3 hours over weekends(8/31)
出典元:Metro:China bans young people from playing video games more than three hours a week(8/30)