米シンクタンク、ウクライナ軍がロシア軍に勝利と分析、戦争の初期作戦において
アメリカのシンクタンクが、ロシアとの戦争において、ウクライナが勝利したと分析している。
「目標を達成できる可能性は極めて低い」
ワシントンD.C.に拠点を置くシンクタンク「Institute of the Study of War」は、今回の戦争では、初期作戦においてウクライナ軍がロシア軍に勝利したと明らかにした。
同研究所によれば、ロシア軍の戦略では「空挺および機械化作戦を駆使して、キエフ、ハルコフ、オデッサなどウクライナの主要都市を奪取しようとした」という。
しかし「ロシア軍は戦域の一部で限定的な前進を続けているが、もはやこの方法で目標を達成できる可能性は極めて低い」と分析している。
局地的な戦闘に重点か?
同研究所はまた、南東部の都市、マリウポリの陥落は、ロシア軍の初期作戦全体の結果を劇的に変える可能性は「低い」との見方を示している。
そしてロシア軍は大規模な作戦を展開するよりも、局地的な戦闘に重点を置き続けていると分析。
ウクライナ領土の大部分で両軍ともに膠着状態が続いており、この状態が続けば「非常に暴力的で血生臭いものになる可能性が高い」と結論づけた。
英国防相「ロシアは制空権をとれていない」
またイギリス国防省が3月19日に発表した戦況分析でも、ウクライナ空軍と防空部隊は、ウクライナ領空を効果的に守り続けていると述べている。
その結果、ロシアは制空権の確保に失敗し、ウクライナ国内の標的を攻撃するために、比較的安全なロシア領空から発射されるスタンドオフ兵器(射程外から発射するミサイルなど)に大きく依存しているという。
その上で、「制空権の確保は紛争初期のロシアの主要目標の1つであったが、これに失敗し続けているため、作戦の進展が著しく阻害されている」と分析している。(了)
出典元:The Guardian:Russia-Ukraine war latest: Boris Johnson criticised for comparing conflict with Brexit, as 190,000 civilians ‘evacuated from frontline’ – live(3/19)