プラスサイズモデルの撮影は追加料金? 一流カメラマンが炎上中
かつての「痩せている=美しい」という価値観が見直され、平均よりもふくよかなプラスサイズモデルたちが活躍する場所が増えつつある。
そんな中、あるカメラマンが掲げたプラスサイズモデルに対するポリシーが、炎上する結果となっている。
プラスサイズモデルの撮影は追加料金
炎上のきっかけはMegan Mesveskasさんが投稿した動画だ。
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自身もプラスサイズモデルである彼女は、多様なタレントが所属するモデルエージェントの代表でもある。
宣材写真の撮影のためにカメラマンを探していた彼女は、Vogueなどの撮影も手掛ける一流カメラマンのWilliam Lordsさんに料金とスケジュールを問い合わせた。
しかし、彼のスタジオマネジャーから返って来た回答は、彼女を激怒させるものだった。
提示された撮影料金は、一般モデル950ドル(約11万5600円)、プラス/カーブモデル1050ドル(約12万7800円)。プラスサイズや曲線美が売りのモデルは、痩せているモデルよりもなぜか100ドル(約1万2200円)も高いのだ。
これに対してMesveskasさんは、「デザイナーへの依頼なら、布を多く使うプラスサイズモデルの衣装が高くなるのはわかる」、「プラスサイズモデルにカメラを見てもらいたくないってこと?」と憤っている。
所属モデルが拡散
この出来事に特に怒りを示したのが、Mesveskasさんのモデルエージェンシーに所属している、Sixtine Rouyreさんだ。
@sixtine #stitch with @meganmesveskas another day another shitty photographer in the industry! absolutely disgusting #modelingindustry #shitmodelmanagment @Shit ModelManagement #curvemodels
3月18日に投稿されたこの動画では、「サイズ0(アメリカのサイズ。日本のSサイズ程度)以上の人に対する、モデル業界のひどさが分かる例だよね」「プラスサイズだからって、余計に料金がかかる意味が分からないよ」とコメントしている。
彼女のTikTokのフォロワーは50万人。カメラマンのSNSには批判のコメントが殺到し、彼はコメント欄を閉鎖する結果となった。
トップモデルも声を上げた
この問題に声を上げたのは、プラスサイズモデルだけではない。ファッション誌の表紙を務めるトップモデルのココ・ロシャも声を上げている。
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「これってこの業界でよく見かけるよね。事実として、料金が2つ並べられているの。ためらうことも隠すこともなくね。残念なことに、ファッション業界では必ずしも進歩が約束されているわけではないし、2000年代前半に引き戻されているような兆候をどんどん見るようになってきている。本当にがっかりすることにね」と、Mesveskasさんの動画にコメントを投稿している。
カメラマンの言い訳でさらに炎上
炎上に対してカメラマンのLordsさんはNewsweek誌に、プラスサイズモデル用に用意している衣装にお金がかかっているから値段が高いのだと説明している。今後は、値段を一般モデルと同じにする代わりに、衣装は用意せず、自分たちで持ち込んでもらうようにするとした。
さらには「プラスサイズモデルたちの要望がどんなものか知っているか? ハイエンドなものを要求するんだよ。一般モデルたちと同じようにね」と発言。当然のように火に油を注ぐ結果となった。
Rouyreさんも、「一般モデルと同じ扱いをしているんだから感謝しろって考えているみたいだね」とあきれている。
@sixtine my tiktok got picked up by @Newsweek ! link in bio for the whole article 😊 #bodyneutrality #normalizenormalbodies #modelingindustry #shitmodelmanagment
参考:Newsweek「Photographer Charging High Prices for Plus-Sized Models Sparks Outrage」(3/21)