【ウクライナ】ブチャで400人以上の遺体を収容、まだ犠牲者が増える見込み
ウクライナのブチャで、ロシア軍の犠牲になった人々の調査が続けられ、すでに400人以上の遺体が発見されたことが明らかにされた。
403人の遺体が発見される
ブチャのアナトリー・フェドルク市長は4月12日、これまでロシア軍による大量虐殺により、403人の遺体が見つかったとテレビで発表した。
403体のうち、163体の身元が確認されているが、残りは確認作業が進められている。またいまだに、16人の遺体が行方不明になっているという。
しかしその16人も殺されたと考えられており、フェドルク市長はブチャで亡くなった犠牲者が全員、民間人だったと明らかにした。
また市内にある教会にも、多くの一般市民が埋められているとみられ、遺体を掘り起こす作業が進められている。現在、ロシア軍による戦争犯罪としての調査も行われており、まだまだ犠牲者の数が増えると予想されている。
村人の多くが葬儀で村長の死を悼む
またキーウの西にあるMotyzhyn村でも、多くの人がロシア軍の犠牲になっており、先日は女性村長のOlga Sukhenkoさん(50)さんと夫、その息子さんなどの遺体も発見された。
彼女たちはロシア軍侵攻後、村人のために食料や必需品を配っていたとされるが、やがてロシア兵に殺され、遺体が埋められた。
そして先日、やっと遺体が掘り起こされ、葬儀が行われたという。
Sukhenkoさんはロシア軍への協力を拒み、村人のために犠牲になったとして、300人もの村人が彼女らの棺が載せられた車の後に続いて、その死を悼んだという。
The head of Motyzhyn Olga Suhenko, her husband,son were tortured,killed by Russians.The family was delivering bread,medicine,evacuated their people.300 ppl walked after the coffins:”They could leave,they stayed to help us.They were killed for us”.Literally—died for their village pic.twitter.com/2poERnLF1O
— Nataliya Gumenyuk (@ngumenyuk) April 7, 2022
米大統領「ジェノサイド」として非難
このような悲劇は数えきれないほど報告されているが、アメリカのジョー・バイデン大統領は12日、ロシア軍の行為を初めて「ジェノサイド(大量虐殺)」といった言葉を使って、非難した。
バイデン大統領は、アイオワ州の街、メンロでの演説で人々に対し、次のように述べたという。
「あなたの家計、あなたの貯蔵タンクを満たす能力、そのどれもが、独裁者が戦争を宣言し、地球の裏側でジェノサイド(大量虐殺)を行うかどうかにかかっている」
バイデン大統領は4月4日、ウクライナのブチャでの虐殺が判明した後、記者から「ジェノサイド」と思うかと聞かれ、その時は「いや、戦争犯罪だと思う」と答えていた。(了)
出典元:ABC News:403 bodies recovered in Bucha: Mayor(4/12)
出典元:ABC News:Biden uses ‘genocide’ for first time regarding Ukraine(4/12)