ルハンシク州でウクライナ軍の支配地域が10%から5%に減少、ロシアが優勢
ウクライナ当局は、東部での戦闘において、ロシア軍が優勢であることを認めたという。
一部の地域ではウクライナ軍が退却
ウクライナ参謀本部は26日、ロシア軍がシエビエロドネツク、バフムト、アブディフカにも進撃していると報告した。
また重要な鉄道の合流地点となっている町、Lymanも、ロシア軍に大部分が奪われたとの報告がもたらされたそうだ。
ルハンシク州のSerhiy Haidai知事は、同州のわずか5%がウクライナの手中にあり、約1週間前の約10%から減少し、一部の地域ではウクライナ軍が退却していると述べている。
Haidai知事は「我が軍がより強固な陣地へとゆっくりと後退していることは明らかだ。この(ロシア軍の)大軍を食い止める必要がある」とし、「戦闘ではなく、戦争に勝つ」ために、1つの集落、あるいは2つの集落からウクライナの部隊を撤退させる可能性も示唆した。
ウクライナのクレバ外相は、ツイッターで「武器、武器、そしてまた武器が必要だ」と投稿。「ロシアは依然として武器で優位に立っており、ウクライナにはもっと重火器が必要だ。これがなければ、彼らを押し返すことはできないだろう」と述べている。
ハルキウでロシアの攻撃により9人が死亡
一方、ウクライナ北東部の都市、ハルキウでは再びロシア軍による攻撃で、少なくとも9人の民間人が死亡。子供を含む19人が負傷したという。
この発表は地方当局が明らかにしたもので、住民に対しては、攻撃があった場合に避難所へ移動し、そこへ留まるよう促している。
またルハンシク州当局のRodion Miroshnik氏は、ロシア国営の「タス通信」の報道を引用し、自称ルハンシク・ドネツク人民共和国に、約8000人のウクライナ兵の捕虜がいると主張。「これは膨大な数で、文字通り毎日何百人も追加されている」と述べた。
WHOでロシアへの非難決議が可決
26日には世界保健機関(WHO)の年次総会(世界保健総会)が開かれ、加盟国がウクライナへの侵攻と医療現場への攻撃を行ったロシアを強く非難。ロシアを非難する決議が88票、反対12票の賛成で承認されたという。
可決された決議では、ロシアの「医療施設への攻撃を含むウクライナに対する軍事的侵略を、最も強い言葉で非難する」と述べられ、ロシアに対し、「病院などの医療施設への攻撃を直ちに停止する」ことを要求した。
ロシア政府は、いまだに民間人や民間施設を攻撃していないと主張しているようだが、今回の決議により、病院施設まで攻撃していたことが世界で認められたことになる。
A World Health Organization assembly voted to adopt a Western-led resolution condemning Russia’s actions in Ukraine, which it says led to a health emergency https://t.co/uci70OWglU pic.twitter.com/0niUKUeZsr
— Reuters (@Reuters) May 26, 2022
米国務長官は中国を批判
またアメリカのブリンケン国務長官は、ジョージワシントン大学のスピーチにおいて、中国の習近平国家主席がプーチン大統領のウクライナに対する戦争を擁護していると批判。
「ウクライナの主権を消し去り、ヨーロッパに勢力圏を確保しようとするプーチン大統領の戦争を北京が擁護したことは、インド太平洋地域を故郷とする我々全員にとって警鐘を鳴らすべきものである。これは世界から非難されるべき重要な問題だ」と述べた。(了)
出典元:The Guardian:Russia-Ukraine war: shelling intensifies in Kharkiv as Ukrainian general warns of Russian advantage in Luhansk – live(5/26)