ロシアの地対空ミサイルが暴走、発射地点へUターンし爆発
ロシア軍の地対空ミサイルが故障し、発射地点に戻る映像がSNSに投稿されている。
GPS追跡システムの不具合か
その映像は6月24日の早朝(現地時間)、ルハンシク州のアルチェフスク市で撮影されたものだという。
そこでは親ロシア派の分離主義者が、ウクライナ軍の航空機を撃ち落そうとして、地対空ミサイルを発射したそうだ。
しかしミサイルは、内部のGPS追跡システムの不具合で暴走。一旦は上昇するも、再び打ち上げた場所へと逆戻りし、爆発した。その様子がこちら。
This is reportedly footage of a failed Russian air defense system missile launch from Alchevsk, Luhansk Oblast. https://t.co/6ekiNna454 pic.twitter.com/DvHf1heAR8
— Rob Lee (@RALee85) June 24, 2022
もともとはテレグラムに投稿
この動画はもともと、テレグラムの「Face of War」のアカウントに投稿されたもので、そこでは地対空ミサイルを発射したのが親ロシア派だと説明しているという。
またアメリカ・外交政策研究所のシニアフェローであるRob Lee氏も、この動画をツイッターに投稿。その中で「これはルハンスク州アルチェフスクからの、ロシアの防空システムミサイルの発射が失敗した映像だと言われている」とコメントしている。
アルチェフスク市は、紛争の新たな最前線の1つとなっており、ウクライナ軍は親ロシア派の分離主義者とロシア軍を相手に激しく戦い、守っているそうだ。
セベロドネツクから撤退
一方、ウクライナ東部の都市、セベロドネツクではウクライナ軍兵士に撤退が命じられた。これはロシア軍によって包囲されるのを防ぐためで、戦略的撤退と考えられている。
また隣接するリシヤンスク市も数日中に、ロシア軍の攻撃で陥落する恐れがあるという。
ロシア軍の侵攻前、セベロドネツクには16万人が住んでおり、現在も約1万2000人の民間人が残っていると推定されている。
しかもリシチャンスクへの脱出路となる3つの橋はすべて戦闘で破壊され、人道的状況は危機的だと言われている。
ロシア側の行政職員を暗殺か?
一方、ウクライナ南部のヘルソンでは、占領しているロシア軍が設置した行政機関の職員が死亡する事件が起きたという。
その職員とは、ヘルソン軍民管理局の「家族・青年・スポーツ部門」の責任者であったドミトリー・サヴルチェンコ氏だ。
彼が車に乗り込んだ時に爆発し、死亡したとされ、暗殺が行われた可能性が指摘されている。
ロシア政府は、この攻撃について「テロ行為以外の何物でもない」と表現しているそうだ。(了)
出典元:Mirror:Russian missile launch fails and boomerangs back ‘blowing up Putin’s troops’(6/24)
出典元:The Guardian:Russia-Ukraine war: what we know on day 121 of the invasion(6/24)