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ロシア軍がザポリージャ原発の原子炉付近を攻撃か?安全性への懸念が高まる

ロシア軍がザポリージャ原発の原子炉付近を攻撃か?安全性への懸念が高まる
Twitter/NTI

ロシア軍がウクライナ南東部にあるザポリージャ原発付近に攻撃を行ったと、ウクライナ側が主張している。

 

水素と放射能漏れの危険性

 

ウクライナ南東部ザポリージャ州にあるヨーロッパ最大の「ザポリージャ原子力発電所」は、現在ロシア軍によって占拠されている。

 

しかし先日、ロシア軍によりザポリージャ原発の原子炉付近で攻撃が行われたとして、ウクライナ側が非難している。

 

ウクライナの国営原子力発電所運営会社「エネルゴアトム」は声明で、「原発の敷地内、原子炉があるパワーブロックの1つの付近で3回の攻撃が記録された。水素と放射能漏れの危険性がある。火災の危険性も高い」と述べている。

 

またこの攻撃で死傷者は確認されていないものの、ロシアの砲撃により原子力発電所の送電線がやられたという。

 

「エネルゴアトム」は8月5日に声明で「発電所の高圧送電線がロシアの砲撃に遭ったが、発電所はまだ機能しており、放射性物質の放出は検出されなかった」と発表している。

 

一方、ウクライナの町、Enerhodarを占領しているロシア側の行政機関は、発電所の送電線はウクライナ軍の攻撃で損傷したと主張している。

 

英米は原発の基地化を非難

 

国際原子力機関(IAEA)は、数週間前からザポリージャ原発へ視察団を派遣しようとしてきたという。

 

しかしウクライナ側はこれまで、国際社会の目から見てロシアの原発占拠を正当化することになるとして、その努力を拒否してきたとAFP通信は報じている。

 

アメリカのアントニー・ブリンケン国務長官は、ロシア軍がこの原発を軍事基地として利用していると非難。

 

「(ロシア軍は)ウクライナ人に砲撃するための軍事基地として利用しており、誤って原子炉や貯蔵中の高放射性廃棄物を攻撃するかもしれないから、(ウクライナ側が)撃ち返せない、撃ち返さないということを知っている」と述べた。

 

またイギリス国防省も、ロシアの支配下にあるザポリージャ原子力発電所の「セキュリティと安全性」について懸念を表明している。

 

イギリス国防省は、ロシアが「ドニプロ川西岸のウクライナ軍の陣地を狙うために、これらのエリアに配置された砲兵部隊を使っている」と述べたという。

 

EUはドイツを支援する計画を発表予定

 

EUの議長国が8月5日に発表したところによれば、ガスの使用量を削減し、ドイツがロシアへの依存から脱却するための計画が、来週初めに発効される予定だという。

 

先週、EU加盟国は、ハンガリーの反対にもかかわらず、一部の国を除き、冬の間、ガスの使用を15%削減することに合意していた。

 

またカナダ国防相は、ウクライナ軍の新兵の訓練を再開するために、最大225人のカナダ軍をイギリスに派遣すると、発表した。

 

2015年以来、カナダは3万3000人のウクライナ軍と治安要員を訓練してきたが、今年の2月には訓練を一時停止していたという。(了)

 

出典元:The Guardian:Russia-Ukraine war: Ukraine says Russian shelling hit power line at nuclear power plant; Putin and Erdoğan held talks in Sochi – as it happened(8/5)

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