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中国でクーデターが起きたとの噂が流布、インドのメディアが信じてしまう

中国でクーデターが起きたとの噂が流布、インドのメディアが信じてしまう
Twitter/Georg Fahrion

先週末、中国でクーデターが起き、習近平主席が軟禁されているといった情報が、SNS上で飛び交ったという。

 

公安次官が死刑宣告された翌日

 

インドのネット新聞「The Print」によれば、そもそもこの噂は亡命中の中国人ジャーナリスト、趙蘭健氏が「原因不明の」理由でフライトが大量にキャンセルされているようだと述べたことから始まったという。

 

当時は、中国の元公安次官である孫力軍被告が、収賄罪で、2年間の執行猶予付きの死刑を宣告されたばかりだったそうだ。

 

その後も、華僑のYouTuberなどがクーデターの噂を報じたことから、ドイツのニュースメディア「シュピーゲル」の北京特派員、ゲオルク・ファリオンさんは調査を実施した。

 

平穏な自撮り写真を公開

 

しかし北京では何も起きていなかったため、ファリオンさんは少しふざけて、大げさに「かなりの危険を冒して、私は神経質になっている街の要所要所に出かけました。不穏な動きがありました。覚悟してください」と、平穏で変わらない自撮り写真を公開しながらツイートしたという。

 

 

さらに「これは新華門で、習近平をはじめとする中央指導部が集まっている中南海の正面玄関だ。エリート落下傘兵は、いつもそこに立っている5人の中年男性に巧妙に変装して、この門を制圧しました」と、普段通りの門の写真付きでコメントした。

 

ジョークを理解せずに報道してしまう

 

しかしこのツイートを真に受けた、インド右派のニュースチャンネル「Republic Bharat」はジョークを理解せず、ファリオンさんの写真をクーデターの「独占的」証拠だとして報じてしまった。

 

実際に「Republic Bharat」は、ファリオンさんの「証言」を使い、「習近平が住む新華門に精鋭部隊が配備されている」と主張。

 

また、「これが習近平氏の軟禁状態を示した写真だ」と放送してしまい、一方で中国国営メディアや中国共産党が、なぜクーデターに関して何の声明も出さないのか、疑問を呈したそうだ。

 

 

やがて、この情報はインドのメディアでも広く伝えられたようだが、その後事実確認サイトやファクトチェッカーによって、クーデターの報道が訂正されたという。(了)

 

出展元:INDEPENDENT:China coup: As rumours swirl online, TV news channel reports joke Twitter thread as genuine(9/27)

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