「殺人の罪を背負うことはできない」ロシア人のラッパーが、動員を憂い自殺
ロシアで動員令が出され、多くの若者が徴兵されているが、そんな中でついに自殺者が出た。
高層ビル付近で遺体を発見
亡くなったのは、ロシア人のラッパーであるイワン・ヴィタリエヴィッチ・ペチューニン(Ivan Vitalievich Petunin)さん(27歳)だ。
彼は「ウォーキー」という芸名で活動していたが、9月30日にロシア南部の都市、クラスノダール(Krasnodar)で自殺したと報じられている。
ペチューニンさんの遺体は、コングレスナヤ通りの高層ビルの近くで発見されという。死因はわかっていない。
Rap star Ivan Vitalievich Petunin, known as Walkie in #Russia, committed suicide in protest against Russian President #Putin‘s mobilization decision. pic.twitter.com/O62lc723wU
— Global News (@newsglobaltr) October 1, 2022
RIP Ivan Vitalievich Petunin.
— Nei Chan (@NeiChan40105320) October 1, 2022
「殺人の罪を背負うことはできない」
またペチューニンさんは自殺する前、自身のテレグラムでビデオメッセージを公開しており、そこで「どんな理想のためにも人を殺したくない」とし、次のように語っていたという。
「もしこのビデオを君が見ているのなら、私はもう生きていないということだ。殺人という罪を自分の魂に背負うことはできないし、背負いたくもない。どんな理想のためにでも、殺す準備はできていない」
また彼は、プーチン大統領の部分的な動員が、すぐに完全な徴兵制に変わることを恐れていたそうだ。(ペチューニンさんに召集令状が届いていたかは、明らかになっていない)
#Russian rapper Ivan Petunin, known as Walkie, committed suicide in order to avoid going to war in #Ukraine.
He noted that he has a deferment of #mobilization, but in his opinion, #Russia will soon conscript everyone without exception. pic.twitter.com/dyJBdFaIu9
— NEXTA (@nexta_tv) October 1, 2022
ロシア軍での軍務経験もあり
ペチューニンさんは以前、ロシア軍に所属した経験があり、また精神病院で治療を受けていたこともあったという。
またペチューニンさんは亡くなる前に、恋人の女性、バーニャさんに別れの手紙を残していたとされ、彼女は夏に共に過ごした高層ビルへ向かい、すべてを確認したそうだ。
ロシアでは65歳以下の男性の大半が予備兵として登録され、ロシア国防省は、戦闘や兵役の経験がある人だけを徴兵すると主張していた。
しかし複数のメディアや人権擁護団体によると、この基準に満たない男性も多く徴兵されているという。(了)
出展元:MailOnline:‘I am not ready to kill my own kind’: Russian rapper, 27, kills himself to avoid being called up to Ukraine in an act of ‘final protest’ against Putin’s war(9/30)
出展元:The Sun:‘I CAN’T TAKE THE SIN’ Drafted Russian rapper, 27, takes his own life after telling fans ‘I’m not ready to kill’ in Ukraine in haunting message(10/1)