3人の宇宙飛行士を帰還させるため、代わりのソユーズを打ち上げ
国際宇宙ステーション(ISS)に滞在中の宇宙飛行士たちを地球に帰還させるため、先日ロケットが打ち上げられた。
ロシア人とNASAの宇宙飛行士のため
ロシア国営の「ロスコスモス」は24日、カザフスタンから人の乗っていないソユーズロケット(MS-23)を、ISSに向けて打ち上げた。
これはロシア人のコスモノート(宇宙飛行士)、セルゲイ・プロコピエフ氏とドミトリ・ペテリン氏、そしてNASAのアストロノートであるフランク・ルビオ氏を地球へ帰還させるためだという。
というのも昨年12月、ISSに駐機しているソユーズ(MS-22)に「冷却液の漏れ」が見つかったからだ。
The uncrewed Soyuz MS-23 spacecraft lifted off at 7:24pm ET on a two-day journey to the space station to replace the MS-22 that experienced a coolant system leak in December 2022. Read more.. https://t.co/xG17Qs7q7n pic.twitter.com/970Cle2yK6
— International Space Station (@Space_Station) February 24, 2023
帰還するのは危険と判断
関係者は、当初の予定通りに来月、3人が「液漏れ」を起こしたソユーズ(MS-22)で、地球に帰還するのは危険だと判断。
「冷却液の漏れ」が確認されたソユーズを使用した場合、帰還中に機内温度が急上昇し、コンピュータなどの機器が損傷する可能性がある他、乗組員が過度の熱にさらされる可能性があったという。
このため今回、代わりのロケット(MS-23)が打ち上げられた。新しいソユーズは、2月26日には軌道上にあるISSに到着する予定とされている。
「液漏れ」の原因は小隕石
この「液漏れ」の原因は小隕石とされ、それが外部ラジエーターに穴を開け、冷却水が流出したそうだ。
ロシア側は今回、ソユーズ(MS-23)を打ち上げるにあたって、製造上の欠陥がないか再度調査。しかし問題が見つからなかったため、24日未明にカザフスタンでロケットの打ち上げを実施したという。
現在、ISSに駐機している損傷したソユーズ(MS-22)は、エンジニアが検査できるように、3月末までに誰も乗らない状態で地球に帰還する予定だとされている。
3人の宇宙飛行士は昨年9月にISSに到着し、今年の3月に地球へ帰還する予定だったが、この影響により帰還は今年の9月になるという。(了)
出典元:ABC News:Russia launches rescue ship to space station after leaks(2/24)