【エジプト】警察が出会い系アプリを使い、数十人の同性愛者を逮捕
エジプトでは、先日数十人の同性愛者が逮捕されたが、その際警察が出会い系アプリを活用していたことが明らかになった。
出会い系アプリが警告を発する
実はエジプトでは、以前から潜入捜査官が偽名を使って、出会い系アプリを利用し、ゲイの男性を逮捕していると伝えられてきたという。
そして出会い系アプリ「Grindr」は3月20日、警察が同アプリの実際のプロフィールを使って、おとり捜査をしていると正式に警告を発した。
現地の活動家によれば、この5日間で少なくとも35人が警察に拘束されたというが、実際の数はもっと多いと考えられている。
芋づる式に拘束か?
「Grindr」は、エジプトのLGBT+のコミュニティに対し、次のように警告を発したという。
「エジプト警察がデジタルプラットフォーム上でゲイ、バイ、トランスの人々を積極的に逮捕しています。警察は偽のアカウントを使っており、またすでに逮捕され携帯電話を奪われた本物のコミュニティメンバーのアカウントも引き継いでいます。過去に正当と思われたアカウントも含め、オンラインとオフライン(ネット以外)の両方で十分注意してください」
エジプト北東部に住むゲイのカリムさん(21歳:仮名)によれば、このような警告が発せられることは知っていたという。
というのも28人のゲイがこのアプリで警察に逮捕されたが、警察はできるだけ多くのゲイを集めるために、拘束した人々に友人を呼ぶように強制していたからだ。
ただカリムさんは、アプリ自体が警告を発しているほど深刻な事態であることに驚き、皆が恐怖を感じていると述べている。
警察はゲイの人の携帯電話を取り上げ、中を見れば、その人物が誰と話していたか、どこで会っていたかが分かる。このため、1人が逮捕されると、他の10人が一緒に連行されてしまうという。
カリムさんの友人の1人は、2カ月前に遺体で発見されており、また友人の中には、今回の逮捕者の規模が3桁になるのでは、と予想している人もいるそうだ。(了)
出典元:METRO:LGBTQ+ people in Egypt ‘terrified’ after police ‘use dating apps to arrest dozens’(2/23)
出典元:BBC:How Egyptian police hunt LGBT people on dating apps(1/30)