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国連、ガザ地区の状況は「壊滅的」と警告、空爆で医療関係者も死亡

国連、ガザ地区の状況は「壊滅的」と警告、空爆で医療関係者も死亡
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国連は、ガザ地区が悲惨な状況に追い込まれていると警告した。

 

11人の医療従事者が死亡

 

国連の世界食糧計画(WFP)は、ガザ地区の状況が「壊滅的」であるとし、イスラエルがガザ地区を完全封鎖したため、重要な物資が危険なほど不足していると警告した。

 

また世界保健機関(WHO)も、ガザ地区の医療施設に対するイスラエルの攻撃が34件に上っていると発表。その結果、11人の医療従事者が死亡、16人が負傷し、19の医療施設と20台の救急車が被害を受けたと明らかにした。

 

またWHOは10月12日の声明で、ガザ地区の保健システムは「限界に達している」と警告し、「人道的大惨事を防ぐには時間がない」と述べたという。

 

しかしイスラエルのエネルギー相であるイスラエル・カッツ氏は、イスラエル人の人質が帰還するまで、ガザ地区への電力、水、燃料の供給は許可されないと述べた。

 

ジャーナリストや国連職員も犠牲

 

またイスラエル軍によるガザ地区への空爆で、ジャーナリストや国連職員も犠牲になっている。

 

国境なき記者団によれば、イスラエル軍の攻撃でこれまでに3人のジャーナリストが死亡し、他に2人が銃弾を浴びて死亡したという。

 

国連パレスチナ難民局も、イスラエルによるガザ地区への空爆で、職員12人が死亡したと発表した。

 

エジプト大統領が「人道回廊」を拒否

 

エジプトのアブドゥルファッターハ・エル-シーシ大統領は、ガザ地区からの住民を安全に避難させる「人道回廊」の設置について拒否した。

 

エル-シーシ大統領は「ガザ地区の住民は、揺るがず、自分たちの土地に留まるべきだ」と述べたという。

 

ガザ地区の住民にとって、エジプトとガザを結ぶラファ(Rafah)の国境を通過するのが唯一の逃げ道だが、エジプトはその「人道回廊」の設置を拒んでいる。

 

これまでの双方の犠牲者数は?

 

「ハマス」の攻撃以来、イスラエルにおける死者数は1200人に上り、「ハマス」に人質として連れ去れた97人の身元が確認できたという。

 

一方、ガザ地区の保健省は10月12日、イスラエル軍の攻撃によって1500人以上のパレスチナ人が死亡したと発表した。

 

その中には500人の子供と276人の女性が含まれており、さらに6612人がイスラエルの空爆で負傷したそうだ。しかもガザ地区では33万8000人以上が自宅を離れ、避難を余儀なくされている。

 

またイスラエルにいて死亡したアメリカ人は27人にのぼり、行方不明のアメリカ人は14人になるという。(了)

 

出典元:The Guardian:Israel-Hamas war live: Palestinian death toll rises to more than 1,500; Gaza’s health system ‘at breaking point’, says WHO(10/13)

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