「ハマス」が人質の解放を提案するも、イスラエル側が拒否か?
「ハマス」の広報官は21日、さらに2人の人質を解放する予定だったが、イスラエル側が拒否したと主張している。
イスラエル側が拒否したと主張
「ハマス」の軍事部門である「エゼディン・アル・カッサム旅団(Izz el-Deen al-Qassam brigades)」のスポークスマンであるAbu Ubaida氏は、21日に声明を発表。
アメリカ人のジュディス・タイ・ラナーンさんとその娘のナタリーさんを解放したのと同じ20日に、仲介に当たっているカタール側へ、人道的見地からさらに2人の人質を解放する意向を伝えたと明らかにした。
しかしイスラエル側が、この人質の受け入れを拒否したと主張した。
これに対し、イスラエルのネタニヤフ首相は短い声明の中で「ハマスによる虚偽のプロパガンダに言及するつもりはない。われわれは、誘拐され行方不明になっている全ての人々を帰国させるために、あらゆる方法で行動し続ける」と述べたという。
一方、人質の解放を仲介したカタール側は、「ハマス」の主張について、まだコメントを出していない。
21日からガザへの攻撃を強化
イスラエル軍の報道官は21日、「今日からガザ地区への攻撃を強化する」と述べた。
イスラエル軍のダニエル・ハガリ少将は21日、ガザへの地上侵攻の可能性について記者団に対し、「戦争の次の段階において、わが軍の危険を最小化するために、われわれは攻撃を深めていく。今日から攻撃を強化するつもりだ」と述べたという。
その上で、ハガリ少将はガザ地区の住民に対し、南へ避難するよう繰り返し呼びかけたそうだ。
130人の未熟児に危険が迫る
ガザ地区の医師たちは、130人の未熟児が「燃料不足のために差し迫った危険」にさらされていると警告している。
「パレスチナ人のための医療支援(MAP)」の最高責任者であるメラニー・ウォード氏は、声明の中で、次のように述べた。
「世界は、これらの赤ちゃんがガザの包囲によって殺されていくのをただ見ているわけにはいきません。私たちは世界の指導者たちに、イスラエルがガザの病院に緊急に燃料を入れるよう要求することを求めます」
すでにアメリカなどの働きかけにより、エジプトとの国境検問所からの通行が許可され、水や食料、医薬品などの人道支援物資の搬入が行われたが、燃料の運び入れについて、イスラエル側は認めていない。
ロンドンでは10万人規模のデモ
イギリスのロンドンでは21日、10万人がデモに参加し、パレスチナ支持や即時停戦を求めたという。
デモ行進は。ロンドンのハイドパークにあるマーブルアーチから始まり、ウエストミンスターの官公庁街にある「パーラメント・スクエア」まで行われたそうだ。
ロンドン警視庁は、現地時間午後2時の時点で、最大10万人が抗議デモに参加したと見積もっている。
一方、アメリカでは、親パレスチナ派の意見を抑え込もうとする動きが広がっているという。
実際に主要な会議の中止を余儀なくされ、パレスチナ人への支持を表明する労働者の解雇要求が出され、イスラエルの政策に批判的なアラブ系アメリカ人に対する脅迫につながっているそうだ。(了)
出典元:The Guardian:Israel-Hamas war live: strikes on Gaza to increase from today, Israeli spokesperson says(10/21)