ギリシャの町で、毎年恒例の「ロケット花火戦争」が勃発
ギリシャの町で5月4日、人々がロケット花火を打ち合う行事が催された。
10万発のロケット花火
ギリシャのキオス(Chios)島にある町、Vrontadosでは2つの教会が4日の夜にライトアップされ、それぞれの信徒らが相手に向かって、無数のロケット花火を発射したという。
これはギリシャ正教の復活祭の伝統行事の一環で、毎年行われており、今年も10万発のロケット花火で撃ち合ったそうだ。
そして復活祭のミサは、この「ロケット花火戦争」の間に、それぞれの教会内で執り行われると言われている。
手作りのロケット花火を製造
このような行事は、1800年代、ギリシャがオスマン・トルコに統治されていた時代にまで遡るという。
しかも現在はロケット花火が使われているが、昔は大砲が使用され、2つの教会の信徒らが撃ち合っていたそうだ。
その後、トルコ側が1889年までに大砲を押収したため、島の住民がロケット花火の製造を習得。現在もこのイベントの数か月前から、人々が手作りのロケット花火を作り始めるという。
2つの教会は400mしか離れておらず、信徒らは、ロケット花火をお互いの教会の鐘楼に命中させることを競うそうだ。
しかし「戦争中」にヒット数を数えることは不可能なため、両方の教会が勝利宣言し、翌年も同様の行事が行われるという。
このイベントの際には、町の一部が金属製の板で覆われ、火災を防いでいるそうだ。
また火傷やロケット弾の飛来による負傷はよくあり、地元の消防車と救急車が待機しているものの、安全対策は主に参加者の責任となっている。(了)
出典元:Greek City Times:The Rocket War of Chios, Greece(5/4)