イスラエル軍が5つの難民キャンプを攻撃、1日で139人が死亡
イスラエル軍はガザ地区で、さらに攻撃を激化させており、避難民が集中するキャンプで犠牲者が多く出ている。
「ハマス」の指導者の家族も死亡
イスラエル軍は6月25日、ガザ地区全域にある5つの難民キャンプを意図的に攻撃したという。
ガザ地区北部のシャティ難民キャンプでは、イスラエル軍の空爆により、「ハマス」の指導者、イスマイル・ハニヤ氏の家族10人が死亡した。
また同じく北部の町、Beit Lahiyaでも、民間人の家が攻撃され、人々が瓦礫の下に埋まったそうだ。現在も救出活動が行われており、まだ犠牲者の数は明らかになっていない。
南部のハンユニスや、ラファ市の北西部にあるアル・マワシ地区にある避難民のテントにも、イスラエル軍の攻撃が行われ、少なくとも6人が死亡、または負傷した。
ガザ地区の保健当局は、これらの攻撃で少なくとも32人が死亡し、過去1日で139人が死亡したと伝えている。
Israeli strike buries family under concrete in Beit Lahiya.
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— Al Jazeera English (@AJEnglish) June 26, 2024
国境なき医師団の職員も死亡
国境なき医師団(MSF)は、25日の朝、ガザ市で行われたイスラエル軍の攻撃で、職員のファディ・アル・ワディヤ氏(33)が殺害されたと明らかにした。
国境なき医師団によれば、ファディ氏は当時、仕事へ自転車で向かう途中、MSFの診療所の近くでイスラエル軍の攻撃に遭い、3人の子供を含む5人とともに殺害されたという。
すでにガザ侵攻が始まってから、国境なき医師団のメンバーは、ファディ氏を含めて6人が殺害されており、MSFは「被害者に重要な医療を提供する医療従事者を殺害することは、衝撃を通り越している」と非難した。
20%以上が一日何も食べられず
そんな中、ガザ地区全域の病院では、必要な物資が届けられず、さらに深刻な状況に陥っている。
これはイスラエル軍が5月7日に、ガザ地区南部のラファの検問所を閉鎖したためで、医療従事者は重傷患者の治療に必要な物資を得られておらず、彼ら自身も疲れ果てているという。
また食糧不足も深刻で、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)は、ガザ地区にいる20%以上の人々が丸一日食事をとっていないとし、飢餓のリスクが依然として高いと警告した。
ガザ地区では人口の半分が食料を備蓄しておらず、少なくとも49万5000人のパレスチナ人が「壊滅的な食糧不安」に直面していると言われている。(了)
出典元:Al Jazeera:Israel war on Gaza live: 32 killed as Israel targets displaced Palestinians(6/25)