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ユダヤ人の学者、親イスラエルのデモで演説した後に逮捕される【イギリス】

ユダヤ人の学者、親イスラエルのデモで演説した後に逮捕される【イギリス】
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イギリスで、親パレスチナのユダヤ人の学者が、イスラエルを批判する演説をした後、理不尽な理由で警察に逮捕された。

 

ホロコーストの生存者の子供

 

そのユダヤ人の学者とは、ロンドン大学東洋アフリカ研究学院で教えている、Haim Bresheeth氏だ。

 

彼は、ホロコーストの生存者の子供で、「パレスチナのためのユダヤ人ネットワーク(Jewish Network for Palestine)」を創設した人物とされている。

 

彼は先日、ロンドンにあるイスラエル大使公邸前で行われた、親パレスチナのデモに参加。次のように演説し、イスラエルを批判したという。

 

「イスラエルは、レバノンでも、ガザでも、イランでも、その他のどこでも、宣言した目的を何一つ達成していない。イスラエルが何を達成したか?殺人、騒乱、大量虐殺、人種差別、破壊、これが彼らの得意なことだ。(略)彼らはハマスにも勝てないし、ヒズボラにも勝てないし、フーシ派にも勝てない。彼らは自分たちが始めた大量虐殺に対する、団結した抵抗に勝つことはできない」

 

しかしその後、Bresheeth氏は現場に現れた警察官によって、拘束された。

 

拘束理由は「反テロ法」違反

 

SNSに投稿された動画において、警察官はBresheeth氏に対し、「あなたはヘイトスピーチを行った。2000年の反テロ法に基づいて逮捕される」と答えた。

 

Bresheeth氏は警察官に「ヘイトスピーチ?それは何ですか?あなたは多分、他の人のことを言っているのでは?」と尋ねたという。

 

しかし警察官は、「あなたは何も言うことはできない。認めなければ、あなた自身を害することになる」と主張し、一緒に来るようBresheeth氏を促した。

 

しかしあまりにも理不尽な拘束理由に、一緒にいた女性は警察官に対し、「クレイジーだ!」と連発。さらにBresheeth氏を連行していく、警察官に向かって、「恥を知れ!」と叫び続けた。

 

ロンドン警視庁はその後、Bresheeth氏が禁止された組織を支援した容疑で起訴されることになると発表。しかしBresheeth氏は11月2日、起訴されずに釈放された。

 

活動家やジャーナリスが逮捕されてきた

 

ただイギリスでは、これまでも、イスラエルに反対する親パレスチナの活動家やジャーナリストが、反テロ法に基づいて、強制捜査されたり、逮捕されたりしてきたという。

 

10月には、イギリスの対テロ警察が、SNS上での活動に関連し、テロ法に基づく捜査の一環として、ジャーナリストのエイサ・ウィンスタンリー氏の自宅を家宅捜索した。

 

また8月15日には、ジャーナリストのリチャード・メドハースト氏が、パレスチナに関する報道に容疑が掛けられ、イギリス到着時にテロ法第12条に基づき拘束されたそうだ。

 

さらにそれから2週間もたたないうちに、親パレスチナのジャーナリストであるサラ・ウィルキンソン氏が、ネットに投稿したコンテンツに関連した容疑で、対テロ警察に自宅を急襲され、逮捕されたという。

 

ガザ地区では54人が死亡

 

イスラエルのネタニヤフ首相は11月5日、ガラント国防相を解任し、後任にイスラエル・カッツ元外務大臣が就任した。

 

ネタニヤフ首相とガラント国防相は、数カ月にわたって内政や戦争を巡って衝突しており、意見の食い違いが埋まらなかったため、今回解任されたと考えられている。

 

またガザ地区では5日、夜明けからのイスラエル軍の攻撃により、54人のパレスチナ人が殺害されたという。

 

イスラエル軍はレバノンへも空爆を続けており、5日には首都・ベイルート南部にある海辺の町、Barjaが攻撃を受け、20人が殺された。

 

レバノン保健省によれば、昨年の10月以来、イスラエル軍の攻撃により、少なくとも3013人が死亡、1万3553人が負傷したという。(了)

 

出典元:Middle East Eye:UK police arrest Israeli academic Haim Bresheeth after pro-Palestine speech(11/4)

出典元:Aljazeera:LIVE: Netanyahu fires Gallant; 54 people killed in Israeli attacks on Gaza(11/5)

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