ガザ地区で停戦2日目、多くのパレスチナ人が瓦礫と化した町へと帰還
ガザ地区では停戦2日目を迎え、多くのパレスチナ人が自宅へ戻り始めている。
ガザ地区北部では包囲が終結
イスラエル軍はガザ地区への侵攻中、攻撃のたびに避難命令を出し、多くのパレスチナ人が強制的に移住を余儀なくされてきた。
ガザ地区北部では、停戦発効と同時に3カ月以上も続いた、イスラエル軍の包囲が終結。多くのパレスチナ人が、自宅に戻り始めているという。
しかしこれまでのイスラエル軍の激しい攻撃により、町は完全に破壊され、もはや廃墟と化しているそうだ。
The #ceasefire is a glimmer of hope for hundreds of thousands of displaced people hoping to go back to northern #Gaza.
No place like home, except most homes are now reduced to rubble. pic.twitter.com/cBn1xwtxRV
— UNRWA (@UNRWA) January 20, 2025
下は南部ラファの様子。
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瓦礫に埋もれた遺体を回収
パレスチナ民間防衛機関は、瓦礫に埋もれたパレスチナ人の遺体を捜索し続けており、ガザ地区南部のラファでは、97人の遺体が回収された。
またパレスチナの通信・デジタル経済省は20日、南部のラファや北部で、通信業務を部分的に再開したと明らかにした。
国連のアントニオ・グテーレス事務総長も、国連安全保障理事会に対し、停戦初日(1月19日)に630台の支援トラックがガザ地区に入り、そのうち少なくとも300台が飢餓の迫っている北部に向かったと述べたという。
イスラエル軍の狙撃兵により2人が死亡
一方で、停戦が実施されているにもかかわらず、ガザ地区南部のラファでは、イスラエル軍のスナイパーによって、民間人2人が殺されたとも報じられている。
医療関係者の話によれば、停戦期間中にもかかわらず、ラファ市中央部と南部で10代の少年を含むパレスチナの民間人2人が、イスラエル軍の狙撃兵に殺害されたという。
また子供を含む8人のパレスチナ人が負傷したとの情報もあるが、イスラエル軍はこの件について、コメントしていない。
停戦が発効して以来、ヨルダン川西岸地区の刑務所からも、90人のパレスチナ人が解放され、多くの人々が祝い、通りを行進するなどし、喜びの声を上げた。
しかしイスラエルのカッツ外務大臣は、メディアに対し、「パレスチナのテロリストがユダヤとサマリア(ヨルダン川西岸地区)で解放されたことを祝うような、祝賀会や大規模な行進が再び起こらないよう、あらゆる手段を講じなければならない」と述べ、軍司令官に指示したことを明らかにした。
またカッツ大臣は「イスラエル軍は、こうした行進に参加する武装したパレスチナのテロリストを攻撃しなければならない」とも述べたという。(了)
出典元:Aljazeera:LIVE: Israel-Hamas ceasefire enters Day 2, Palestinians search Gaza debris(1/20)