ガザ地区でイスラエル軍が53人を殺害、ヨルダン川西岸で100人以上を拘束

イスラエル軍は9月11日も、ガザ地区で激しい攻撃を続け、数多くのパレスチナ人を殺害した。
北部のガザ市を攻撃、18棟の建物を破壊
イスラエル軍は、ガザ地区最大の都市、ガザ市の中心部とその周辺への攻撃を激化させており、ガザ地区北部の他の地域も合わせて、少なくとも39人のパレスチナ人が死亡したという。
またイスラエル軍は9月11日の朝から、ガザ市西部のシャティ難民キャンプにある住宅12棟を含む、18棟を破壊したそうだ。
さらに支援物資を求めて配給所付近にいたパレスチナ人19人も、イスラエル兵などにより射殺された。
ガザ地区の医療関係者によれば、9月11日の夜明け以降、全域で53人のパレスチナ人が、イスラエル軍の攻撃により死亡したという。
100人以上のパレスチナ人を拘束
イスラエル軍はまた、ヨルダン川西岸地区北西部の都市、Tulkaremへの襲撃で100人以上のパレスチナ人を拘束した。
その前には、イスラエル兵の乗った車両に爆発物が命中し、2人の兵士が負傷しており、イスラエル軍はTulkaremの町に、夜間外出禁止令を発令したそうだ。
さらにイスラエル軍は、隣国のレバノンにも攻撃を実施。南部のNabatieh県の町、Kfar Dounineでは、イスラエル軍の無人機により、車両が攻撃を受け、5人が負傷した。
イスラエル側は、昨年11月にレバノンのシーア派武装組織「ヒズボラ」と停戦合意していたが、現在も度々レバノンを攻撃し続けている。
イエメンの「フーシ派」も9月11日、イスラエルの都市、Eilat近郊にあるラモン空港や、ネゲブ地方のイスラエル軍拠点を標的とし、2つの攻撃を実施したと明らかにした。
ネタニヤフ首相が「E1計画」を承認
イスラエルのネタニヤフ首相は9月11日、ヨルダン川西岸地区と東エルサレム周辺の入植地を拡大する「E1計画」を承認した。
この計画は、ヨルダン川西岸地区と東エルサレムを結ぶ領域を遮断し、将来のパレスチナ国家樹立の可能性をさらに断ち切るものだ。
ネタニヤフ首相は演説で、パレスチナの国家樹立を阻止することに政治キャリアの全てを費やしてきたとし、「パレスチナ国家は存在しなくなるだろう」と述べたという。
一方、国連安全保障理事会は9月11日、アメリカを含む15カ国が全会一致の声明を発表し、カタールの首都ドーハへの攻撃を非難した。しかしその声明では、攻撃を行ったイスラエルには言及していない。
カタールの首長は9月11日、攻撃の犠牲者6人の葬儀に参列し、イスラエルのネタニヤフ首相を「国家テロ」の罪で「裁きを受けさせる」よう求めたそうだ。(了)
出典元:Aljazeera:LIVE: Israel kills 53 across Gaza, as UNSC condemns attack on Qatar(9/11)