ネアンデルタール人とホモ・サピエンスが、キスをしていた可能性

キスに関する研究が行われ、現生人類が誕生するはるか以前から、霊長類の間でキスが行われていた可能性が示された。
大型類人猿が最初にキスした可能性
この研究を率いたのは、イギリス・オックスフォード大学の進化生物学者である、マチルダ・ブリンドル氏だ。
調査に着手するにあたり、研究者らはキスを「食物の授受を伴わず、唇/口器の多少の動きを伴う、種内における指向性のある口腔接触を伴う非敵対的相互作用」と定義したという。
そして霊長類におけるキスに関するデータを収集し、「キスの進化史を再構築するための系統学的手法」を用いた結果、研究者らはキスという行為が「現存するほとんどの大型類人猿で最初に行われ、おそらくネアンデルタール人にも起きた」ことを発見したそうだ。
その上で、最初のキスが、およそ2150万年前から1690万年前、つまりホモ・サピエンスが初めて出現した30万年前よりも、遥か前だった可能性が示されたという。
NEW: A study from @OxfordBiology has found that kissing first evolved around 21 million years ago in the common ancestor of humans and other great apes.
The research suggests that humans and Neanderthals likely kissed each other too. pic.twitter.com/CflZcoe8KD
— University of Oxford (@UniofOxford) November 19, 2025
人類とネアンデルタール人とのキス
ブリンドル氏によれば、そもそもヒトやボノボ、チンパンジーはキスをすることが知られているため、これらの種の祖先もキスをしていたのは理に適っているという。
また以前の研究でも、「人類とネアンデルタール人がキスをしていた」という仮説が立てられ、両者が「口腔内常在細菌」、つまり唾液を移したことが示唆されていたそうだ。
そして今回の研究は、この仮説を裏付けるものになると考えられ、ブリンドル氏も次のように述べている。
「人類(ホモ・サピエンス)とネアンデルタール人は交配し、唾液を共有していたこと、そして人類とネアンデルタール人の両方がキスをすることが知られていることを考えると、今回の研究は、人類とネアンデルタール人がキスをしていた可能性を示唆するものです」
またブリンドル氏によれば、キスをする動物はヒトだけではなく、動物界全体で見られ、ホッキョクグマ同士がキスをするのも発見したという。(了)
出典元:ABC News:21-million-year-old smooch: The very first kiss occurred before humans, study says(11/20)

























