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金正男氏息子を救援した団体が「臨時政府」発足を発表、宣言文の内容とは?

金正男氏息子を救援した団体が「臨時政府」発足を発表、宣言文の内容とは?
YouTube/FreeJoseon

北朝鮮の現体制に抵抗する団体が、「臨時政府」の発足をホームページで表明した。

 

ハンソル氏らを安全な場所に移した団体

 

その団体とは「千里馬民防衛」。同団体は1日(日本時間)、金正恩氏による北朝鮮の現体制に抵抗する「臨時政府」の発足を団体のホームページで表明し、北朝鮮を脱出した人々らに結束を呼び掛けた。

 

この団体は2017年2月にマレーシアで北朝鮮の金正男氏が殺害された後、息子のハンソル氏ら家族3人をマカオから安全な場所に移したと言われている。

 

公開されたホームページには、動画もあり、そこには白と黒の民族衣装を着た女性が、宣言文を読み上げる姿が映っていた。(この動画は7分以上にもなる)

 

 

下は過去に公開された、ハンソル氏の動画。

 

宣言文の内容とは?

 

同団体は宣言文で、北朝鮮の体制を「数十年間、人道主義に反する膨大な犯罪を行った」と批判。「体制の中で宣言文を聞いている者たちよ、圧制者に抵抗せよ。公の場で立ち向かい静かに抗拒せよ」と支持を求めた。

 

さらに団体名を3月1日から「自由朝鮮」に変更したと宣言。ただしハンソル氏への言及はなく、拠点もどこか分かっていない。

 

さらに宣言文では次のように、北朝鮮の現体制を批判した。以下は宣言文の抜粋である。

 

私たち朝鮮人は、(次の罪によって)不道徳で非合法な体制を訴える。

「人々を解放する能力があるにも関わらず、数百万人を餓死させたこと」

「政府が主導した殺人、拷問、投獄」

「圧倒的な監視体制、思想のコントロール」

「組織的なレイプ、人々を奴隷にし、堕胎を強制したこと」

「政治目的による暗殺、及び世界に対するテロ行為」

「強制的な労働や、私たちの子供の可能性を摘んだこと」

「身体や心、機会の貧困を強制したこと」

「大きな破壊をもたらす武器の開発や拡散(流通)」

「さらに複合的な多くの不正行為」

「私たちは今日立ち上がった。良心(正義)はわれわれ側にある。私たち全て、男も女も、若者も高齢者も、暗闇の古い住処に取り残されてきた。だから無数の人々と共に喜ばしい復活へと向かおう。何世代にも渡る私たちの祖先の精神が、私たちを守ってくれる。世界での意識の潮流の高まりが、私たちを支えてくれる。行動を開始すれば、私たちはきっと成功するだろう。この希望を胸に、私たちは前へ進んでいく」

「私たちは今日(3月1日)、『自由朝鮮』の樹立を宣言する。それは、人権や人道主義を原理とした未来の国家の創設を準備する臨時政府(亡命政府)であり、全ての女性や男性、子供にも神聖な人間としての威厳を与えるものである」

「私たちはこの組織が、北に住む朝鮮人にとって唯一の合法的な代表であることを宣言する」

「私たちは北にいる犯罪的な現職者(金正恩氏)に対して立ち上がる、その人物は十数年間、人類に対する大きな犯罪を行ってきた。私たちはこの人類の魂の汚点となる巨悪の廃絶のため、身を捧げる。私たちは異議を唱え、立ち上がり、私たち人民を従属させている人間を打ち負かすだろう、平壌に真の光がともされるまで」

 

この団体は2月25日に「今週、重要な発表がある」と予告していたという。3月1日は、日本による植民地支配下の朝鮮半島で1919年に起きた抗日独立運動を記念する日に当たる。(了)

 

この団体に関する過去の報道は、こちらを参考にしていただきたい。

 

出典元:共同通信:北朝鮮体制へ「対抗」表明(3/1)

出典元:日本経済新聞:北朝鮮体制へ「対抗」表明 金正男氏息子の支援団体(3/1)

出典元:FREE JOSEON:자유 조선을 위한 선언문 – 2019년 3월 1일(2/28)

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