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トランプ大統領が、28項目の和平案を受け入れるようウクライナに圧力

トランプ大統領が、28項目の和平案を受け入れるようウクライナに圧力
X_Tymofiy Mylovanov

ウクライナのゼレンスキー大統領は11月21日、アメリカのトランプ大統領と会談し、和平案を数日中に受け入れるよう、圧力をかけられた。

 

同意しなければ情報共有と武器供給を削減

 

トランプ大統領は、ウクライナで停戦を実現するために、ロシア側と協議の上、28項目に及ぶ和平案を提示。その和平案ではウクライナ側に、東部ドンバス地方の放棄、ウクライナ軍の規模の縮小、長距離兵器の放棄、欧州平和維持軍の派遣の排除、NATO加盟の断念などを求める内容になっていたという。

 

この和平案は、事実上のウクライナ側の「降伏」と等しいものだが、トランプ氏はゼレンスキー氏との会談後、11月27日までに、この和平案に同意するよう要求。もしウクライナ側が同意しなければ、重要な情報共有と武器供給を削減すると警告した。

 

その後、ゼレンスキー大統領は大統領官邸の外で行われた10分間のビデオ演説で、「ウクライナが歴史上、最も困難な局面の一つに直面している」と述べた。

 

またアメリカとロシアの和平案に同意すれば、ウクライナは「自由、尊厳、そして正義を失う可能性がある」と語ったという。

 

「非常に危険な前例となる」

 

フランスのマクロン大統領、ドイツのメルツ首相、イギリスのスターマー首相を含む西側諸国は、11月21日にゼレンスキー大統領と電話会談し、連帯を示した。

 

西側諸国の首脳は、ウクライナへの支持を再確認し、紛争終結のためのいかなる合意も真に公平で、ウクライナ自身の譲れない一線を考慮に入れたものでなければならないと述べたという。

 

EUのカヤ・カラス外務・安全保障政策上級代表は、侵略を正当化する和平協定は「非常に危険な」世界的な前例になるだろうと警告。「侵略に屈すれば、さらなる侵略を招くことになる」とし、ロシア以外の国々も隣国への「(侵略の)欲求」を抱く可能性があると述べた。

 

ウクライナ市民も、トランプ氏の「和平案」には圧倒的に否定的で、人々はこの案を一方的で、ウクライナの屈辱的な降伏に等しいと非難している。(了)

 

出典元:The Guardian:Zelenskyy says Ukraine has impossible choice as Trump pushes plan to end war(11/21)

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