タイ軍がカンボジアを空爆、国境付近の複数の軍事目標を攻撃

タイとカンボジアとの間で戦闘が起き、数多くの人々が避難を余儀なくされている。
複数の軍事目標を空爆
タイ軍は12月8日の朝、カンボジアとの国境沿いでの戦闘で、タイ兵1人が死亡、4人が負傷したことを受け、空爆を開始したと発表した。
タイ空軍は、複数の地域で軍事目標を攻撃していると述べ、カンボジア軍が重火器を配備し、戦闘部隊を再配置したと非難したという。
一方、カンボジア国防省は、この緊張激化はタイの責任だと非難。12月8日にタイ軍が攻撃を開始し、ここ数日間に及ぶ挑発的な行動に対しても、カンボジア側は報復をしなかったと主張した。
カンボジアのNeth Pheaktra情報大臣によると、タイ軍の攻撃により、Oddar Meanchey州とPreah Vihear州で、カンボジアの民間人4人が死亡したという。
国境付近に住む多くの人々が避難
今年の5月、国境付近でタイ軍とカンボジア軍による銃撃戦が勃発。カンボジア兵1人が死亡したことで、緊張が高まった。
これが両国による報復的な行動につながり、7月には紛争へとエスカレート。両軍が5日間、戦闘を繰り返し、少なくとも48人が死亡し、30万人が家を追われたという。
その後、トランプ大統領が介入し、和平合意が成立するまで両国との貿易交渉は中断すると警告。またマレーシアや中国の努力も加わり、停戦合意が実現した。
しかしその後も、両国はお互いが停戦違反をしたと非難し続けており、タイ政府は11月に停戦協定からの離脱を発表したそうだ。
タイのAnutin Charnvirakul首相は今回、テレビ演説で、タイは暴力を望んでおらず、紛争を扇動した意図を否定。「しかしながら、タイは主権侵害を容認せず、平和、安全、そして人道の原則を正当に尊重しつつ、合理的に行動する」と述べた。
タイ当局によると、4県にまたがる国境地帯から38万5000人以上の民間人が避難命令を受け、約5万人が避難所に退避したという。
またカンボジアの情報省も、国境の村々から人々が避難しており、1157世帯が安全地帯に避難したと明らかにした。(了)
出典元:The Guardian:Thailand launches airstrikes along disputed border with Cambodia as tensions flare(12/8)


























