Switch news

知っておきたい世界のニュース

ウクライナが新たな和平案を検討、東部ドンバス地方から軍の撤退を示唆

ウクライナが新たな和平案を検討、東部ドンバス地方から軍の撤退を示唆
X_@ZelenskyyUa

ウクライナ側はアメリカの特使らと交渉し、新たな和平案を検討している。

 

28日にトランプ大統領と会談

 

ウクライナのゼレンスキー大統領は12月25日、アメリカのスティーブ・ウィトコフ特使と、トランプ氏の義理の息子であるジャレッド・クシュナー氏と約1時間にわたり、ロシアとの和平案について電話会談を行ったという。

 

その後、ゼレンスキー大統領は、新たなアイディアを得たと語り、電話会談を評価し、12月28日にも、トランプ大統領と会談すると明らかにした。

 

アメリカの特使団は、戦争終結に向けた合意に達するため、ウクライナとロシア両国と協議を重ねてきた。

 

ドンバス地方からウクライナ軍が撤退

 

またゼレンスキー大統領は12月24日、改訂された和平案の詳細を発表。ウクライナ東部のドンバス地方からウクライナ軍を撤退させること、その代わり、この地域に非武装地帯を設置する内容だと明らかにした。

 

ただしゼレンスキー大統領は、ウクライナ軍が撤退した非武装地帯に、ウクライナによる警備が必要となると強調しており、東部のドネツク州では「自由経済地帯」の設置が選択肢として挙げられていると明らかにした。

 

またこの改訂版の和平案には、ロシアが再びウクライナに侵攻した場合の協調的な軍事対応のために、アメリカ、NATO、欧州からの安全の保証が含まれると述べた。

 

ロシア軍は現在、ドネツク州の約75%と隣接するルハンシク州の約99%を支配しており、これらは総称してドンバス地方と呼ばれている。

 

トランプ大統領は、ゼレンスキー大統領に対し、ドンバス全域をロシアに譲渡するよう強い圧力をかけており、ロシアのプーチン大統領も、ウクライナ軍がドンバスから撤退しなければロシア軍が占領すると繰り返し警告してきた。

 

これまでゼレンスキー大統領は、いかなる領土の譲歩も拒否してきたが、今回の改訂版の和平案では、ドンバス地方からの軍の撤退に踏み込み、事実上譲歩した。

 

ロシア側は現在、キリル・ドミトリエフ特使がアメリカから持ち帰った和平案の改訂版を検討中としており、ペスコフ報道官は12月25日、「我々はこの資料を検討しており、大統領の決定次第で、アメリカとの協議を継続する」と述べた。(了)

 

出典元:BBC:Zelensky hails ‘new ideas’ on peace after talks with US envoys(12/26)

記事が気に入ったら
Switch Newsをフォローしよう!


Return Top