エジプトで約1万年前の岩絵を発見、狩人や武器を持つ人物が描かれる

エジプトのシナイ半島で、岩陰に描かれた多くの絵が、科学者によって発見された。
エジプト初期王朝よりも古い
エジプト観光・考古省は2月12日に声明を発表し、研究チームがシナイ砂漠南部で、約1万年に渡って岩に描かれてきた図柄や碑文を発見した、と明らかにした。
その岩絵は、Umm Arak台地にある遺跡で調査中に発見され、研究チームは地元の住民の協力を得て、案内されたそうだ。
岩絵は、紀元前3100年頃に始まったエジプトのファラオ王朝の時代よりも古いが、中世まで人々によって描き続けられていたと考えられている。

紀元前1万年に描かれた可能性
この遺跡は岩のシェルターになっており、全長約100m、奥行き約3m、天井の高さは最大1.5mに及ぶという。
最古の岩絵は、入口付近で発見され、紀元前1万年から5500年頃のものとされている。そこには弓を持ち、少なくとも2匹の猟犬を連れた狩人など、様々な場面が描かれていたそうだ。
また後世の絵には、馬に乗ったり、武器を携行したりする人物像が描かれ、古代および中世の碑文も存在していたという。
しかも岩絵には、X字型、正方形、楕円形、三日月形、そしてより複雑な形状の幾何学模様も描かれており、考古学者のチームは現在、これらの模様の分析を進めている。


見張り台や集会所、休憩所で利用か?
この岩のシェルターは古代の銅鉱山とトルコ石鉱山の近くにあり、「古くから見張り台、集会所、休憩所として利用されていた可能性が高い」と声明では述べられている。
今回の調査には参加していない、イェール大学・エジプト学教授のジョン・ダーネル氏は、古代エジプトの人々がシナイ半島で資源採掘を行っていた際に、この岩陰に痕跡を残した可能性があると指摘。次のように述べている。
「シナイ半島は、古代エジプトにとって重要な地域であり、鉱物資源の宝庫であると同時に、象徴的にも重要な地域でした。(略)今回の発見は、古代エジプト人と砂漠の環境、そしてこの地域に住み、移動していた人々との関わりを、より深く理解する上で、間違いなく役立つでしょう」
岩絵にはラクダや人間、ナバテア人の碑文が含まれており、ナバテア人とは紀元前400年頃から紀元後200年にかけて、この地域で繁栄した民族とされている。(了)
出典元:Livescience:Ancient rock art depicting hunters and geometric shapes discovered in Egypt’s Sinai Desert — and it spans a period of 10,000 years(2/14)

























