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S・キューブリック監督の映画化されなかった脚本、英大学の教授が発見

S・キューブリック監督の映画化されなかった脚本、英大学の教授が発見
YouTube/Bolaffi1890

故・スタンリー・キューブリック監督によって書かれた、未発表の脚本が新たに発見され、注目を集めている。

 

1956年に書かれた映画の脚本

 

その脚本を発見したのはイギリス、ウェールズにあるBangor大学のNathan Abrams教授。彼は当時、キューブリック監督最後の作品となる『アイズ・ワイド・シャット』のメイキングに関する本を書くために、調査をしていたという。

 

その時、監督の協力者だった息子さんから、脚本のコピーを渡されたそうだ。そして調べてみたところ、それが1956年に書かれた映画『Burning Secret』の脚本であることが判明した。

 

『Burning Secret』は当時、論争を招くような内容だったため映画会社が反対し、映画化できず、数々の名作を手掛けた監督の幻の作品とされている。

 

また映画化が中止になったのは、キューブリック監督が他の作品『Paths of Glory』を手掛けていたことも原因だったという見方もあるとか。

 

失われていたと考えられていた

 

この脚本を巡っては、それが実際に書かれていたのか、または完成していたのかさえ、これまで誰も分からなかったという。

 

しかも今までは、この脚本がすでに失われていたと考えられてきたそうだ。しかし今回の発見により、脚本がほぼ完成し、実際に存在していたことも明らかとなる。

 

脚本には映画会社MGM(メトロ・ゴールドウィン・メイヤー社)スタジオの脚本部のスタンプも押されており、100ページがタイプライターで印刷されていたそうだ。

 

『Burning Secret』は1913年にオーストリア人ユダヤ系作家のシュテファン・ツヴァイク氏によって書かれた短編小説で、それを改変した脚本はキューブリック監督と小説家のCalder Willingham氏が共同で書き上げたとみられている。

 

ストーリーは10歳の少年と仲良くなった物腰の柔らかな保険のセールスマンの話で、その後男は少年の母親を誘惑するという、ショッキングな内容となっているそうだ。

 

今回、完成された脚本が発見されたことで、今後映画化されることもあるかもしれない。(了)

 

出典元:BBC:Lost Kubrick screenplay found 60 years on by Bangor professor(7/16)

出典元:NYPost:‘Lost’ Kubrick screenplay found 60 years later(7/15)

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