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新型コロナウイルス、米国でついに癌や心臓病を抜き死因トップに?

新型コロナウイルス、米国でついに癌や心臓病を抜き死因トップに?
Wikipedia Common

武漢から感染拡大を始めた新型コロナウイルスは今や世界中に広がり、世界各国で甚大な被害を出している。

 

その中でも最も多くの犠牲者を出しているのは米国で、同国では50万人以上の感染者と2万人以上の死者が発生してしまっている。

 

そんな状況を鑑みれば、ある意味当然かもしれない。

 

癌や心臓疾患を抜き、米国における死因のトップに新型コロナウイルス感染症が躍り出てしまったのだ。

 

1日当たり1970人が新型コロナで死亡

 

この報告を明らかとしたのは、米国カリフォルニア州サンディエゴを拠点に活動するMaria Danilychev氏だ。

 

Danilychev氏は米国疾病管理予防センターの提供する1日あたりの死因を示すデータと、「Worldometers.info」が提供する新型コロナウイルス感染者数の統計を比較。

 

すると米国では新型コロナウイルス感染症により、1日当たり1970人もの人が亡くなっていることが判明したという。

 

これに対し心臓疾患により亡くなる人は1日につき1774人、癌により亡くなる人は1641人と続いている。

 

そのため現状における米国の死因トップは新型コロナウイルス感染症であると判断されたということだ。

 

ホワイトハウスの新型コロナウイルス対策タスクフォースによるブリーフィング(Wikipedia Common)

数週間のうちに急激に感染者数増える

 

ただ米国における新型コロナウイルスへの感染状況が急激に悪化したのは、ここ数週間でのことだ。

 

データによると1日における新型コロナウイルス感染症の数が急増を見せ始めたのは、3月22日のこと。

 

この時点で既にインフルエンザや新型コロナウイルス感染症以外の肺炎、自殺、肝臓病、腎臓病による1日の死者数を超えている。

 

さらに4月初週においては1日当たりの新型コロナウイルス感染症による死者数は、平均的に748人ほどにも至る。

 

この時点で既に新型コロナウイルス感染症は、米国における死因のトップ3になっていたこととなる。

 

ウイルス研究に携わる研究施設を訪問するトランプ大統領(Wikipedia Common)

新型コロナが死因トップではないという反論も

 

一方、新型コロナウイルス感染症が米国における死因のトップであるとする見解には、反論の声も上がっている。

 

米国疾病管理予防センター内の組織である国立衛生統計センターで広報を務めるJeff Lancashire氏は、“この見解を裏付けするデータは何もない”と真っ向から否定。

 

Lancashire氏は2020年に亡くなった人の死因については限られたデータしかなく、2019年分も公式における最終的な数値はまだ出されていないものの、死因のトップとなる病気については2018年のデータを参照することで明らかになると指摘する。

 

2018年のデータによると米国においては心臓疾患と癌の2つが死因のトップとなっており、2018年の1月から4月の間に米国では23万4000人以上もの人が心臓疾患で亡くなっており、19万9000人近くが癌によって亡くなっているという。

 

そのため現時点においては“新型コロナウイルス感染症が、それらの数字に近づいているということはない”そうだ。

 

入場制限が行われる米国の家電用品店(Wikipedia Common)

 

世界の中においても、新型コロナウイルスの感染拡大により多大な犠牲者を生んでしまっている米国。死因のトップが何であれ、この被害が甚大であることには変わりない。(了)

 

出典:Newsweek:Coronavirus Becomes Number One Cause of Death Per Day in U.S., Surpassing Heart Disease and Cancer(4/9)

出典:Fox News:Coronavirus now killing more Americans than cancer, heart disease: report(4/9)

出典:CNN:No, the coronavirus is not the leading cause of death in the US, CDC says(4/10)

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