黒死病の治療をしたペスト医師、当時のマスクをした人物が英で目撃される
イギリスでちょっと不気味な姿で歩く人物が目撃され、その映像が撮影された。
尖ったくちばし状のマスク
その動画が撮影されたのはイングランド東部ノリッジ近郊にある街、ヘルズドンとされている。
映像には黒い服を着て、黒い帽子をかぶり、尖ったくちばしのようなものがついたマスクをつけた人物が歩いていく様子が映っていた。
このマスクは、17世紀に「黒死病(ペスト)」が流行した時、ペスト患者を専門に治療した医者が身につけていたもの。
くちばし状のものにはペスト菌を吸い込まないよう、ハーブや香辛料などが詰め込まれ、フィルターの役目を果たしていたと考えられている。(ただしその効果については分かっていない)
Thanks for thinking of us @HottyCouture and wow, will we be having nightmares tonight with all these #CreepiestObject|s ! Here is the one we just can’t hide from you, one of our many creepy gems – our Plague Mask (1650/1750)! #curatorbattle pic.twitter.com/JrMjqAJSIM
— Deutsches Historisches Museum (@DHMBerlin) April 17, 2020
この人物は、約2週間も毎日この姿で歩く様子が目撃されており、やがて動画は村のSNSのページに投稿され、多くの意見が寄せられたという。
「子供を怖がらせる」「別に違法じゃない」
あるユーザーはこのような姿で歩く人物について「子供たちを怖がらせる」として非難。
別のユーザーも「ただ偶然に疫病コスチュームで村を歩いていた?正常じゃない。室内でやればいい」という意見を寄せた。
しかし他の人々は、このコスチュームを来た人物を擁護。「彼が奇妙なことは認めるけど、どんな害を与えたかといえば、私を笑わせただけ」や「それは違法じゃない。今それを着ることができなければ、いつ着られるというんだ?」といったコメントを寄せた。
またEast Anglia大学の歴史家であるDanny Buckさんは「これはスマートに見えるコスチュームだ。17世紀のペスト医者は勇敢な人物で、病気にかかった人を診察するため、このような姿で出掛けていった。そのことを人々が理解するのは重要なことだ」とコメントしている。
警察によればこの人物が罪を犯したわけではないが、周囲に懸念する声があることから、アドバイスを伝えるためにこの男性を探しているという。(了)
出典元:BBC:Coronavirus: Hellesdon walker’s plague doctor outfit ‘terrifying kids’(4/28)