インドの州で犬肉の販売・輸入が禁止へ、動物愛護団体の働きかけにより
インド北東部のナガランド州では今後、犬肉の輸入や取引、販売を禁止することになった。
犬肉の輸入・販売を禁止へ
そもそもインドの大部分では、犬の肉を食べることは禁じられているが、北東部のいくつかのコミュニティでは、犬食が続けられてきたという。
しかし先日、動物愛護団体などが、犬食は残酷だとしてキャンペーンを展開。その結果、7月4日にはナガランド州で、犬肉の販売などが禁止されたそうだ。
ナガランド州の官房長官であるTemjen Toy氏も、次のようにツイッターに投稿している。
「州政府は、犬の商業輸入や取引、そして犬の市場や犬肉の販売を禁止した。調理済み、調理されていないものも含めてだ。州の内閣の賢い決断に感謝する」
The State Government has decided to ban commercial import and trading of dogs and dog markets and also the sale of dog meat, both cooked and uncooked. Appreciate the wise decision taken by the State’s Cabinet @Manekagandhibjp @Neiphiu_Rio
— Temjen Toy (@temjentoy) July 3, 2020
動物愛護団体の働きかけで実現
インドのメディアによれば、この決定はSNSにおいて、ある犬の残酷な画像が広まったことがきっかけだという。
その画像には、市場で袋に入れられた犬たちが、違法なトレーダーたちによって殺されるのを待っている姿が映っていたそうだ。
その後、動物愛護団体の「Federation of Indian Animal Protection Organisation (FIAPO)」などが、ナガランド州政府に対して、ただちに犬肉の販売を禁止するよう要請。またBharatiya Janata党を率いる政治家で、動物保護の活動家でもあるManeka Gandhi氏も州政府に、犬肉の取引禁止を求めたという。
これらの要請には12万5000人が支援し、州政府に禁止するよう手紙などを書き、今回の決断につながったそうだ。
もっとも複数の市民グループは、犬肉販売の禁止を、食習慣に対する攻撃だと批判しているとか。
しかし動物愛護団体側は、「この決定が犬への残酷な行為を終わりにさせる、ターニング・ポイント(転換点)になる」として歓迎しているという。(了)
出典元:BBC:Nagaland dog meat: Animal rights groups hail ban as ‘major turning point’(7/4)
出典元:DW:India: Animal rights activists hail dog meat ban(7/4)