沖縄などで新種の「リュウジンオオムカデ」を発見、翡翠色をし、水に潜ることも可能
沖縄や台湾において、巨大なムカデが発見され、新種としては最大級の陸上節足動物だとして、注目を集めている。
遺伝子解析でも新種と確認
そのムカデの収集や分類学的研究、遺伝子解析などを行ったのは、法政大学や東京都立大学、国立科学博物館、国立台湾大学などの研究チームだ。
彼らは、少し前から沖縄や台湾などで噂になっていた「オオムカデ」の存在を学術的に確認するため、現地の人々の協力を得て調査を実施。
その結果、沖縄の4地域と台湾において、目的のムカデを発見。遺伝子解析でも新種と確認されたため、「リュウジンオオムカデ(学名:Scolopendra alcyona)」と命名した。
危険を感じると水の中に飛び込む
発見された「リュウジンオオムカデ」は、体長が約20cm、体幅は2cmもある巨大なもので、日本や台湾では最大種のムカデになるという。
体は美しい青緑色(翡翠色)をし、世界で3番目となる半水棲の種とされ、身の危険を感じた時には川の中に飛び込み、密かに隠れる習性を持つそうだ。
また実際に、日本で最大級の川エビ「コンジンテナガエビ」を捕食する機会も目撃されている。
143年ぶりに新種記載
日本にはこの種も含め、すでに5種の「オオムカデ属」が確認されているが、日本からオオムカデ属の新種が記載されるのは143年ぶり。
1878年に、日本で「アオズムカデ」と「トビズムカデ」が発見され、ドイツ人によって新種として記載されて以来のこととなる。
また、日本人の手によって、オオムカデ属の種が記載されるのは初めてだという。(了)
出典元:東京都立大学:【研究発表】国内で143年ぶりのオオムカデの新種発見! 渓流に潜む、翡翠色に輝く国内最大のオオムカデ(4/13)