日本で物を無くすのはほぼ不可能? BBCが伝えた内容とは?【海外の反応】
イギリスの公共放送であるBBCが公開した「Why it’s almost impossible to lose things in Japan(なぜ日本では物を無くすのがほぼ不可能なのか)」という動画がある。タイトルの通り、日本では物を無くしても持ち主に戻ることが多いことを伝える内容だ。
日本で暮らしていると、落とした財布や携帯電話が戻ってくるのは「当たり前」だと感じてしまう。そんな当たり前をBBCはどう伝えたのだろうか。
落し物が届けられる理由
警察に落し物として届けられたお金は、2019年が最も多く約38.8億円だった。そのうち、持ち主の手に戻ったのは、7割以上にあたる28.4億円だ。最も返還率の高い落し物は、携帯電話で約9割弱。次に多いのは、約7割が返還されている財布だ。
警視庁の遺失物センターでチーフを務めるユキコ・イガラシさんは、「日本では100万円以上の現金が届けられることも珍しくはない」と説明している。
落し物が届けられる理由として、まず挙げられたのは日本独自のシステムである「交番」だ。交番はコミュニティに根付いており、子どもが拾ったお金を親と一緒に交番に届けるという光景は珍しくない。落し物が人生で最初に警察官とかかわるきっかけになることも。交番があるから、落し物を届けやすいのだと解説されていた。
前出のイガラシさんによると、日本には1000年以上前から落し物に関する法律があったという。
また最後に、警察大学の元校長という経歴を持つ、京都産業大学の田村正博教授から「人の目を気にする社会というのも日本の特徴だ」と説明された。
3000件を超えるコメントが寄せられる
今年の1月28日に公開されたこの動画は、3ヵ月ほどで225万回以上再生されており、コメントも3000件を超えている。
その多くが、日本で落とし物をして届けてもらったという人からの経験談だ。中には財布を3回、携帯電話を1回、マックブックの入ったリュックを2回無くしたけれど、毎回戻ってきたという人もいた。
最も多くの「いいね」がついているコメントは、日本で育ったというEdd VCRさんのこんな投稿だ。
日本で育ったんだけど、近所の交番に初めて落し物を届けた時のことを覚えているよ(それは50円だった)。まだ小さい子供で、警察官からお礼を言われたときにとても誇らしく思ったものだよ。1週間ぐらいヒーロー気分だった!
この投稿には、「素敵だ」「日本でしかできないな」「私も日本で育ったけど、同じ経験をしたよ」などの返信が寄せられている。(了)