メキシコ人のカップルが「ナチス式」の結婚式を挙げ、非難を浴びる
メキシコで、あるカップルがナチス・ドイツの制服などを着て結婚式を挙げ、問題となっている。
ナチス親衛隊の制服を身に着ける
そのカップルとは、夫のフェルナンドさんと、妻のジョセフィーナさんだ。
彼らは先月、メキシコ中部のトラスカラ州で結婚式を挙げたのだが、驚くことにナチス・ドイツをテーマにしていたという。
フェルナンドさんはナチス親衛隊の制服や帽子を身に着け、鉤十字をあしらったフォルクスワーゲン「ビートル」に乗り込んだそうだ。
また披露宴にも、ドイツ式の軍服に身を包んだ支持者が大勢集まり、ベジタリアンだったアドルフ・ヒトラーに因んだメニューなどが振舞われたという。
ヒトラーの結婚記念日と同じ日
また2人が結婚式を挙げた日は、77年前にアドルフ・ヒトラーとエヴァ・ブラウンが結婚した日とされていた。
そもそもフェルナンドさんとジョセフィーナさんの間には、すでに2人の子供がおり、それぞれナチス関係者などに因んで名前が付けられているという。
実際に、長男のラインハルト君の名前は、親衛隊の指導者ラインハルト・ハイドリヒ将軍に因んでおり、長女のハンナ・ゲルトルートさんは、戦場で総統を救出したとされるドイツ人パイロット、ハンナ・ライチュと、国家社会主義女性同盟の元会長ゲルトルート・ショルツ・クリンクにちなんで名づけられたそうだ。
フェルナンドさんはメディアの取材に対して「人々はヒトラーの本当の話を知らない」とし、次のように答えている。
「ヒトラーはベジタリアンで、国を極度の貧困から救い、第一次世界大戦で失われた領土を国民に返還したんだ。(略)父も叔父も国家社会主義の信奉者だから、子供のときから人々と向き合わねばならなかったんだ。殴られたり、唾を吐かれたり、ある時は『ナチス』と叫びながら顔に銃を向けた人もいた」
しかしメキシコのユダヤ人社会は、今回の結婚式に対して、「ナチズムを擁護し、称揚するいかなる行動も強く非難する」と述べており、アメリカ・ロサンゼルスにあるユダヤ人人権団体も、メキシコ政府に「適切な措置」をとるよう要請しているという。(了)
出典元:NTPost:Nazi-themed wedding celebrating Hitler’s reign, vegetarianism condemned(5/6)