完全自動運転車が子供のマネキンを認識せず、何度も轢いてしまう実験結果が恐ろしい
コンピュータソフトウェアの危険性に警鐘を鳴らすアメリカの団体「The Dawn Project」が、ショッキングな実験結果を発表した。完全自動運転モードで走らせたテスラ車が、前方に置かれた子供サイズのマネキンを認識せず、何度も轢いてしまったというのだ。
減速せず、避けようともせず
実験は6月21日、カリフォルニア州にあるサーキットコース「ウィロースプリングス·レースウェイ」で行われた。
公表されたレポートによると、用いられた車はテスラ モデル3(2019年式)。自動運転のためのソフトウェアは、6月1日にリリースされたばかりのFSD Beta 10.12.2.だ。
車は、コーンを並べて作った直線コースを完全自動運転モードで走る。その途中に、子供のマネキンが(静止した状態で)置かれている。車はどうしたかというと、「人の目には(マネキンが)はっきり見えるにもかかわらず、それを避けようともせず、スピードを落とすこともなかった」。
実験は3回行われたが、3回とも車はマネキンを認識せず、時速約25マイル(約40km/h)で轢いてしまった。
テスラの完全自動運転モードを禁止するキャンペーン
「The Dawn Project」は、テスラの完全自動運転用ソフトウェアを禁止する運動を開始し、今回の実験映像を使ったキャンペーン動画をツイッターに投稿している。
Our new safety test of @ElonMusk’s Full Self-Driving Teslas discovered that they will indiscriminately mow down children.
Today @RealDawnProject launches a nationwide TV ad campaign demanding @NHTSAgov ban Full Self-Driving until @ElonMusk proves it won’t mow down children. pic.twitter.com/i5Jtb38GjH
— Dan O'Dowd (@RealDanODowd) August 9, 2022
「The Dawn Project」の創設者であるDan O’Dowd氏は、「テスラの完全自動運転ソフトウェアは素晴らしい、とイーロン・マスクは言うが、実際は違う。それはアメリカ国民の命を脅かす脅威だ」と話している。(了)
出典元:MailOnline:‘Deeply disturbing’ video appears to show a Tesla in full self-driving mode repeatedly running over a child-sized mannequin in ‘controlled test conditions’(8/9)
出典元:The Dawn Project:Safety Test Reveals Tesla’s Full Self-Driving Software Repeatedly Hits Child-Sized Mannequin(8/9)