飛行中に「セント・エルモの火」が発生、機長がその様子を撮影
アメリカの上空で、「セント・エルモの火」と呼ばれる現象が撮影された。
ハリケーン「イアン」が通過中に発生
その撮影に成功したのは、「エアバス」社のパイロットである、ルイス・アンドレス氏だ。
機長のアンドレス氏は先月、ハリケーン「イアン」が通過した際に、フロリダ州のマイアミからコロラド州のデンバーへ飛行していたという。
その時、機体の周りに「セント・エルモの火」と呼ばれる驚くべき現象が起き、それをカメラに収めたそうだ。
プラズマの放電による現象
「セント・エルモの火」は、船乗りの守護聖人である聖エルモ(エラスムス)に因んで命名されたという。
この現象は、大気が帯電し、物体とその周囲の空気との間にプラズマの放電が発生した時に起きるそうだ。
例えば悪天候の時などに船のマストの先端が発光し、指先や毛髪の先端まで発光する場合もあり、航空機の窓や機体表面にも発生することがあると言われている。
この現象は落雷が迫っていることを知らせるため、船乗りにとって畏敬の念を抱かせると同時に、時には吉兆(良い兆候)とされることもあったとか。
アンドレス氏は「セント・エルモの火という現象を見るのは壮観でした。ショーのようなものでした。あんなに激しいのは初めて見たので、感動しました」と述べている。(了)
出典元:METRO:Pilot captures incredible pictures of St Elmo’s Fire as it enveloped his plane(11/8)