地球に接近中の緑色の彗星、天体写真家が見事な姿を撮影
先日、当サイトでも緑色の彗星についてお伝えしたが、さっそく天体写真家が撮影し、その写真を投稿している。
接近中の彗星「C/2022 E3 (ZTF)」
その天体写真家とは、アメリカのアリゾナ州で暮らす、アンドリュー・マッカーシーさんだ。
彼は先日、地球に接近中の彗星「C/2022 E3 (ZTF)」を撮影。緑色に光る彗星と、長く伸びた光る尾を捉えたという。
Here’s my first effort at capturing the “Green Comet”, Comet c/2022 E3 (ZTF). This was a particular challenge due to humid conditions and clouds, but I’m thrilled I was able to capture it at all! pic.twitter.com/t2VGEnfKX8
— Andrew McCarthy (@AJamesMcCarthy) January 19, 2023
「C/2022 E3 (ZTF)」は2月初旬には、地球に最も接近し、2700万マイル(約4300万km)離れた距離に到達するそうだ。
さまざまな画像処理を行う
マッカーシーさんによれば、午前中いっぱいかけて彗星を追跡し、雲の合間を縫って1時間かけて彗星の写真を45枚も撮影したという。
当時は空に雲が多く、チャンスがあるたびに写真を撮ったが、そのためか、生画像はひどい有様になってしまったそうだ。
This was was very aggressively processed. The hazy conditions filled my image with artifacts that had to be removed in processing. Since my goals are always to produce the cleanest images possible, I took great lengths to eliminate all the artifacts to bring you that final image. pic.twitter.com/ufxN7WiVp7
— Andrew McCarthy (@AJamesMcCarthy) January 19, 2023
そこで45枚の写真を重ね合わせ、画像をきれいにするために、さまざまな処理を行ったという。
ただ彗星の尾は未処理のままで正確に表現されており、画像の色も本物だと語っている。下はNASAが昨年公開した「C/2022 E3 (ZTF)」の写真。
彗星は予測がつかない
この彗星は昨年3月に、カリフォルニアのパロマー天文台にある施設「Zwicky Transient Facility」の天文学者によって発見されたという。
「C/2022 E3」は5万年ごとに太陽を周回すると計算されており、最後に地球を通過したのは石器時代。つまり今回の接近は、5万年前にネアンデルタール人がいた時代以来のことだという。
また彗星は予測がつかないことで知られているが、「C/2022 E3」は現在の明るさの傾向からすると、双眼鏡や望遠鏡でも見つけることができるはずだとか。
もしかしたら今後、彗星が近づくにつれて、多くの人によって美しい写真が撮影されるのかもしれない。(了)
出典元:MailOnline:A sneak peek at the green comet! Image shows a glimpse of the ice ball set to pass Earth next week that has not been seen since the age of Neanderthals 50,000 years ago(1/23)
出典元:The Guardian:Exotic green comet not seen since stone age returns to skies above Earth(1/23)