空を滑空し、木の間を移動するヤモリ、インドで新種を発見
インドで、宙を舞うヤモリの新種が発見され、その詳細について報告されている。
空中を滑空する能力がある
「Nature」誌に掲載された研究によると、このヤモリはインド東部のミゾラム州で発見され、「Gekko mizoramensis」と名付けられたという。
研究者たちは、この地域のヤモリの個体数を調査している時に、「Gekko mizoramensis」を発見。その時、目を見開いて、微笑んでいるような表情を浮かべていたそうだ。
このヤモリは、「パラシュート・ヤモリ(またはフライング・ヤモリ、グライディング・ヤモリ)」とも呼ばれ、空中を滑空するユニークな能力があるという。
この種のヤモリは、体の皮膚の間にある「patagia(飛膜)」と呼ばれる膜を使い、樹木の間を滑空できるそうだ。
このユニークな適応能力により、彼らは捕食者から逃れ、新しい採餌場所に到達し、樹上生息域を移動できると考えられている。
インドで新種が記録されたのは初めて
実は、この種のヤモリは、タイやマレーシア、インドネシア、フィリピンなどの東南アジアにも生息しているという。
しかし、インドでこの新種が記録されたのは、今回が初めてだとされている。
「パラシュート・ヤモリ」の中には、200フィート(約61m)まで滑空できるものがいるが、今回、インドで発見されたヤモリは、それらとは一線を画していたそうだ。
研究者たちは今回、地上150~360cmの高さで、「Gekko mizoramensis」を手で捕獲したという。
「Gekko mizoramensis」は夜行性で、夕暮れ時に最も活発に動き回り、カブトムシやゴキブリ、蛾などを含む昆虫や獲物を狩ったり、待ち伏せしたりする。
またこのような夜行性のヤモリは、驚くべきカモフラージュを見せ、しばしばペットとして人間に飼われているそうだ。(了)
出典元:METRO:Scientists discover a new species of flying gecko and it has a great smile(6/1)