エジプトがラファ国境の開放に合意、ガザ地区へ人道支援物資の通過を許可
アメリカのジョー・バイデン大統領は18日、エジプトのアブデル・ファタハ・エル=シシ大統領と電話会談を行い、ガザ地区への人道支援について話し合った。
イスラエル側も搬入を許可
両首脳は、「ガザ地区に人道支援を提供するための継続的な調整と、援助が民間人に分配されることを確実にするメカニズムについて話し合った」という。
その後、エジプトのエル=シシ大統領は、ガザ地区との国境を開放し、人道支援物資を積んだトラック20台を通すことに同意したそうだ。
一方、イスラエル側も訪問中のバイデン大統領の要請を受けて、エジプトからガザ地区への限定的な人道援助物資の輸送を許可すると発表した。
イスラエル政府は声明で、「バイデン大統領の要請に鑑み、イスラエルはエジプトからの人道的物資の供給を、ガザ地区南部の民間人への食料、水、医薬品に限って妨げることはない」と述べたという。
しかしこの声明では、現在緊急に必要とされている燃料については言及されておらず、援助がいつ開始されるかも明らかにされていない。
また声明において「イスラエルは、人質が返還されない限り、『自国領土』からガザ地区へのいかなる人道援助も許可しない」と述べられた。
米が拒否権を行使、安保理決議案を否決
国連の安全保障理事会では18日、ガザ地区へ人道支援するために、戦闘の一時停止を求める決議案の採決が行われた。
この決議案は議長国ブラジルが提出したもので、「ハマス」への非難や人質の即時解放、戦闘の一時停止、ガザ地区北部の住民への退避勧告の撤回を求める内容だった。
採決では15か国のうち日本を含む12か国が賛成。しかしアメリカが「イスラエルの自治権が言及されていない」などとして、拒否権を行使したため、否決されたという。
これに対してロシアの国連大使は「われわれはアメリカの偽善とダブルスタンダードを目の当たりにした」と非難。賛成に回った各国からも、遺憾の意が表明された。
米連邦議会議事堂内でも抗議デモ
そんな中、アメリカの首都・ワシントンD.C.にある連邦議会議事堂周辺では、イスラエルと「ハマス」との紛争で停戦を求めるデモが行われた。
このデモを企画したのは、パレスチナ解放を訴えるユダヤ人の団体「Jewish Voice for Peace」と「If Not Now」だ。
デモ参加者の一部は、「今すぐ停戦を」と書かれたシャツを着て、「パレスチナ人の大量虐殺をやめろ」と書かれたプラカードを掲げ、連邦議会議事堂内で抗議活動を行ったという。
BREAKING: Jews and allies from @jvplive and IfNotNow are in Congress to demand: ceasefire now.
Join us across the country: https://t.co/XOBzCwXVzS https://t.co/ayMkoOy21d
— IfNotNow🔥 (@IfNotNowOrg) October 18, 2023
しかしこの結果、数百人のデモ参加者が逮捕されたと言われている。(了)
出典元:The Guardian:Israel-Hamas war live: Egypt agrees to open Rafah crossing for 20 trucks with aid, Biden says; Israel says nine rockets fired from Lebanon(10/18)