サッカー選手権大会でヒジャブが取れかけたムスリム女子選手に、敵チームがプレイを止めて協力
今月上旬にヨルダンで開催された西アジア女子サッカー選手権大会。その試合中に、ちょっとしたハプニングがあった。
イスラム教徒の女子選手が着けていたヒジャブ(頭髪を隠す布)が、激しいプレイで外れそうになった。すると、敵チームのメンバーがボールそっちのけで彼女のもとに集まり、露わになる髪を観客やテレビカメラの目から隠した。
この思いやりに溢れる一幕がツイッターに投稿され、サッカーファンたちの賞賛を集めている。
JUST BEAUTIFUL.
Opponents huddle up around a Hijabi footballer in order to protect her from showing her hair. pic.twitter.com/O5aC84AhmN
— Shuaib Ahmed (@Footynions) October 13, 2019
(とても美しい 敵チームがヒジャブを被った選手を囲んで守り、髪が見えないようにした)
プレイを止めたヨルダン代表の選手たち
西アジア女子サッカー選手権大会は、西アジアサッカー連盟が主催する国際大会で、今年はヨルダンのアカバ市で開催され、ヨルダン、パレスチナ、バーレーン、レバノン、アラブ首長国連邦を代表する5チームが参加した。
動画に映っているヒジャブ着用の女子選手は、アラブ首長国連邦代表チーム「Arab Orthodox クラブ」の1人だ。敵対するのはヨルダン代表チーム「Shabab al Ordon サッカークラブ」。
ヒジャブの選手は、敵のディフェンダー2人をドリブルでかわそうとし、ぶつかり合いになる。その拍子にヒジャブがズレて取れそうになってしまう。女性は髪を人目に晒さないというのがイスラム教の一般的な習慣。それを察した敵選手たちは、プレイ中であるにもかかわらず彼女の周囲に集まり、ヒジャブを着け直す彼女を観客たちの視線から守った。
異なる宗教への敬意
10月14日に投稿されたツイッター動画は、これまでに260万回以上再生され、2万4000を超える「いいね」がついている。あるサッカーファンはこんなコメントをツイートしている。
他人の習慣や信条が自分と違っても、それに敬意を払う。今日の世界では、こういうことがもっと必要なのだ。(Etan Thomas@etanthomas36)
選手のヒジャブ着用は、国際サッカー連盟(FIFA)でも2014年から認められている。(了)
出典元:The Indian Express:Watch: Opponents huddle around a Hijabi footballer to protect her from showing her hair(10/15)
出典元:Voices:‘Huge respect’: Opponents huddle around hijabi footballer after on-field wardrobe malfunction(10/15)