ホームレスから小銭をねだられた社長、その場で彼を雇い入れる
路上でホームレス男性に小銭を乞われた会社の社長が、その場で彼を雇い入れるという出来事があり、SNSや海外メディアで話題になっている。
社長が出会った25歳のホームレス男性
英国タイン・アンド・ウィア州で塗装会社を経営するJames Minnさん(40歳)はその日、結婚記念日を祝うために妻と2人の友人を連れてニューカッスルの街に出ていた。
すると、路上で一人の若いホームレス男性に小銭をねだられたという。
Jamesさんは彼に20ポンド(約3000円)を与え、少し話しをしてから彼を雇い入れることに決めた。
その時の2人の写真がFacebookにアップされている。
左がJamesさん、右に座っているのがホームレス男性だ。7月6日のこの投稿はすでに5000回以上シェアされ、1万5000人以上が「いいね!」している。
ホームレス男性は25歳のRyan Davidsonさん。3年前に職を失い路上生活者となった。彼はJamesさんとの出会いを海外メディアにこう話している。
Jamesは僕のすぐ前を歩いて通り過ぎようとしていました。それで、小銭をくれないかと頼んだんです。彼は足を止めました。見ると、正直そうなナイスガイでした。
それから少しの間、身の上話をすると、彼は会社を持っていて、そこで働かないかと言ってくれたんです。信じられませんでしたよ。
一方のJamesさんはこう言っている。
Ryanの笑顔がよかったので、話をしました。私は以前から、どうして人はこういう(ホームレスの)状態に陥ってしまうのだろうかと思っていたんです。Ryanは話してみると、誠実な人間のようでした。
そこでJamesさんは「もし誰かが就職口をくれると言ったら、君は受けるかい?」と尋ねた。答えは「100パーセント、イエス」だったそう。
初日に現れなかった彼
Ryanさんは、次の月曜日午前7時にJamesさんの会社に行くと約束したが、当日現れなかった。
Jamesさんも、Facebookユーザーたちもこれには失望したが、後になって彼が来れなかった理由が分かる。ホームレス救済シェルターから緊急の呼び出しを受けて、そちらに出頭していたということだった。
Ryanさんは携帯電話を持っているが、料金不払いで止められていたので連絡できなかった。
翌日、Ryanさんは出社。Jamesさんはそれを喜び、仕事場で撮った写真を投稿している。
「彼(Ryanさん)は素晴らしい。仕事を完璧にやってくれている。いわゆる働き者が少なくなっている今の時代、彼のような人を見つけた私はラッキーだ」とJamesさんは言う。
Ryanさんは、仕事にも職場の雰囲気にも満足しているようだ。海外メディアにこう語っている。
今の仕事を気に入っています。職場の人たちも、まるで家族みたいに僕を温かく迎えてくれました。
本当に優しい親切な人がいるということを、初めて知った気がします。Jamesのような人に会ったのは初めてです。彼のおかげで僕の人生は180度変わりました。
(了)
出典元:The Sun:‘I FEEL SO LUCKY’ Homeless man asked kind-hearted stranger for cash – and got a job instead(7/12)
出典元:BBC News:Businessman’s on-the-spot job offer to homeless man(7/11)