ティラミスを考案したイタリアのパティシエ、81才で亡くなる
あの有名なデザート、ティラミスの考案者とされるパティシエが7月28日に亡くなった。これまで長期の闘病生活を送っていた。享年81才だった。
不注意から生まれたデザート
北イタリア·トレヴィーゾの老舗レストラン「レ·ベッケリエ」のパティシエだったロベルト·リングアノットさんは、ティラミスを考え出した人として知られている(異説もあるが)。
ティラミスは、マスカルポーネチーズで作ったクリームと、コーヒーを染み込ませたビスコッティやスポンジなどを層にして、仕上げにココアパウダーを振りかけたものだ。
このような組み合わせが生まれたきっかけについて、一つの逸話がある。ロベルトさんが不注意で、マスカルポーネチーズを、砂糖と卵が入ったボウルの中に落としてしまったことが始まりだったそうだ。
その後、「レ·ベッケリエ」を経営するアド·カンペオル氏の奥さんのアイディアで、エスプレッソに浸したフィンガービスケットが素材に加わった。当時はフィンガービスケットとマスカルポーネチーズクリームが2層になっており、別にフィンガービスケットが添えられていたらしい。
やがて世界的デザートに
ロベルトさんの友人であり、ティラミスに関する著書で有名なジャーナリストの·Gigi Padovaniさんは「この新しいデザートは、すぐにレ·ベッケリエの定番のデザートになりました」と話す。
それから数年後、1983年に初めてレシピがグルメ雑誌に掲載され、レ·ベッケリエがティラミスを積極的に宣伝したそうだ。1990年代以降、ティラミスは世界各地で知られるようになった、とPadovaniさんは言っている。
海外メディアによれば、ロベルトさんは内気で遠慮深い性格だったそう。ティラミスを考案した後は海外で働き、晩年は故郷のイタリア·ヴェネト州で暮らしていた。
下にあるのは、彼がオリジナルのティラミスの作り方を説明している動画となる(イタリア語)。
(了)
出典元:Metro:Pastry chef who invented tiramisu dessert dies aged 81(7/29)