古代メソポタミアの石板に書かれた最古のレシピを、実際に作ってみたら・・・
新型コロナウイルス対策の外出自粛期間中は、家で過ごす時間が増え、多くの人が料理に凝ったようだ。それは海外も同様で、イギリスのBill Sutherlandさんという男性も、ロックダウン中に料理に挑戦したという。
ただ、この人、ケンブリッジ大学の教授だけあり、使った料理レシピが普通じゃない。紀元前1750年のバビロニアの石板に刻まれたレシピを、実際に作ってみた。そして一品ごとの写真と、簡単な味の感想をツイッターに投稿した。
世界最古のレシピ
Sutherlandさんはまず、作った全品を並べてレシピの紹介をしている。投稿文にはこうある。
「私はロックダウンを非難しながらも、なぜかバビロニアの料理を作ることにした。写真の右側に写っている石板に書かれたレシピからだ。これは紀元前1750年のもので、現存する最古の料理レシピ。味は悪くなく、これまで私が食べたメソポタミア料理ではベストと言える」
I blame lockdown but for some reason decided to cook Babylonian meal from the recipe tablet on the right; at 1750 BCE are the oldest recipes existing. Seemed to go down OK "Best Mesopotamian meal I have eaten".
A thread 1/6 pic.twitter.com/gqYMJopbxM— Bill Sutherland (@Bill_Sutherland) June 28, 2020
石板のレシピとは言っているが、もちろんそれを直接読んだのではなく、翻訳が載っている書籍「Ancient Mesopotamia Speaks」を参考にしたそうだ。
バビロニアの味を再現
続いて一品ずつの写真が紹介されている。
↑ これは「ラム(子羊)のシチュー」。ラム肉と牛脂、エシャロットを、水、ミルク、塩で煮込んである。5個のハンバーグみたいなものは大麦で作ったケーキ。刻みタマネギとニンニクがトッピングしてある。「シンプルで美味しかった」とのこと。
↑ これはツフ(Tuh’u)と呼ばれる、ボルシチに似た肉入り煮込みスープ。見た目が美味しそうで、複雑な味わいらしい。ただ「もう少し長く煮込めばよかった」とSutherlandさんは書く。
↑ 料理名は「Unwinding(アンワインディング)」というらしい。西洋ニラネギと葉タマネギを軽く炒めてから、パン粉(サワードウ粉)をふりかけて焼く野菜料理。見た目はいいが、味は「少し退屈」だそう。
↑ 「エラム風スープ(Elamite Broth)」。エラムはメソポタミアの隣で栄えた民族だ。羊の血とサワーミルクで香草類を煮るのが特徴なのだが、血を使うのはできなかったようで、Sutherlandさんはトマトソースで代用したそう。「変わった味だが、濃厚で風味豊か」という感想。
Sutherlandさんが参考にした英文レシピ(の写真)も、ツイートのスレッドで見ることができる。(了)
出典元:NDTV Food:Viral Now: Twitter User Cooks 4,000-Year-Old Recipes Amid Lockdown, Here Are The Results(7/1)
出典元:HindustanTimes:Professor cooks ancient Mesopotamian dishes using recipes written on a tablet. Would you try them?(6/30)