高校生が作ったドローン、上昇速度で世界記録を破る
米国ニュージャージー州の高校生が、ドローンの上昇速度で新記録を打ち立て、ギネス世界記録として認定された。
そのドローンは自作のもので、4つの回転翼が付いたクワッドコプター。高さ100mまで上昇するのに、わずか2.732秒しかかからなかった。
インターナショナルスクールの学生
ドローンを作ったのは、プリンストン大学付属の理系インターナショナルスクール(Princeton International School of Mathematics and Science/PRISMS)に通う、Zechen Peter Weiさんという学生。日本の学校制度でいえば高校生にあたる。
ドローン上昇速度のこれまでの世界記録は、Dirk Brunnerさんというドイツの技術者が2016年に達成したもので、100m上昇するのに3.871秒かかった。それを打ち破ったWeiさんのドローンは、インスタグラムの動画やギネス・ワールド・レコードのYouTube動画で紹介されている。(YouTube動画は2:57から)
学校の研究課題として1年半
Weiさんが記録挑戦を決めたのは2016年。Dirk Brunnerさんの3.871秒がギネス記録となった時だそう。
「Wei君はその記録が理論的にもっと縮まることを、物理学と数学の計算から導き出しました。それから1年半、クワッドコプターの性能をそのレベルにまで上げることに費やしたのです」と、学校のインストラクター・Adam Kemp氏は言う。
1年半の間に3D CADで数えきれないほどのモデルを作り、コンピュータシミュレーションを行い、その中からパフォーマンスが最高になるものを選んで実製作に取り掛かったという。
このドローン製作は学校の研究課題として行ったもので、ギネス記録への挑戦はインストラクターのKempさんの勧めだった。Weiさんはメディアにこう話している。
この学校(PRISMS)に入学したときは、まさかここまでやれるとは思っていませんでした。これまでいろいろなことに興味を持ち、いくつもの斬新なエンジニアリングプロジェクトに取り組んできました。そして、次の研究課題について考えているときでした、インストラクターのKempさんが、世界記録への挑戦を勧めてくれたのです。それから試行錯誤を繰り返し、遂に目標を達成できました。
(了)
出典元:Patch:Princeton Student Breaks Guinness World Record For Quadcopter(12/10)
出典元:UPI:New Jersey student’s drone breaks speed record(12/11)