ホームレスの男、フランスの空港で開いていたオフィスから4000万円を盗む
15日、パリ=シャルル・ド・ゴール空港でホームレスの男が、鍵のかかっていなかった金庫から30万ユーロ(約4000万円)もの大金を盗んだとして、警察は男の行方を追っている。
犯人はごみ箱を漁っていたホームレス
Le Parisien が伝えたところによると、現金を盗んだのはシャルル・ド・ゴール空港を寝床としていた50代とみられるホームレスの男だという。
15日の17時半頃、現金が保管されていたオフィスの警報が作動したことにより、フランス国境警察が現場に急行。
防犯カメラの映像を確認したところ、オフィスの横にあるごみ箱をあさるホームレスの男の姿が映し出されていた。
なぜか開いたままになっていたドア
しかしそのような大金を盗むため、ホームレスの男が行ったのは空港で現金輸送を担う会社、「Loomis」のオフィスのドアをそっと開けることだけだった。
ターミナルの2階に位置するドアは、その向こうにある巨額の現金を保護するため通常であれば鍵がかけられており、ドアを開ける際には暗証番号が求められるという。
ところが15日にはなんとそのドアが開いたままになっていたという。
男の行方はいまだつかめず
防犯カメラの映像によると、ゴミ箱をあさっていた男はその後オフィスのドアへと寄りかかり、ドアが開いていることに気付く。
驚いた男は持っていた荷物を落としてしまうが、そのままオフィスの中へと侵入。
数秒後に30万ユーロもの大金が入った2つのバッグを抱えて出てきた男は、その後姿を消し、警察はいまだ行方を掴めていない。
落としていった荷物の中にも、男を特定するものはなかったという。
捜査関係者はLe Parisienの取材に対し、「これは実にすごい幸運だ。彼は環境を利用して大きなクリスマスプレゼントを手に入れた」と話している。
高級ホテル滞在か、航空便を予約したか
シャルル・ド・ゴール空港近辺を寝床としているホームレスは最大で100名ほどで、警察は空港近辺でもホームレスが集まる場所を捜索しているが、犯人とみられる男は姿を現していない。
しかし30万ユーロもの大金を手にしたとなれば、男は高級ホテルに滞在しているか、あるいはシャルル・ド・ゴール空港発の便を予約した可能性の方が高いと考えられる。
ホームレスの男からしてみればなんとも幸運な話であるが、ドアを閉め忘れていたLoomisの責任は重そうだ。(了)
出典元:The Local:Paris: ‘Lucky’ homeless man pilfers €300,000 from Charles-de-Gaulle airport(12/13)
出典元:Independent:Homeless man walks out of Paris airport with £263,000 in cash after wandering into private office(12/14)