匂いを保存するキットのおかげで、行方不明になった認知症の女性を警察犬がすぐに発見
行方不明になっていた高齢の女性が、匂いを残していたために警察犬によってすぐに発見され、注目されている。
認知症を患っていた女性を捜索
その出来事が起きたのは7月25日、アメリカのフロリダ州、Citrus郡とされている。
行方不明になった女性の名前は明かされていない。しかし高齢で認知症を患っており、住んでいたSugarmill Woods homeから姿が見えなくなってから、2時間もたっていたという。
そのためCitrus郡保安官事務所の警察犬「Ally」が捜索を開始。すると約5分もかからない間に見事、女性を探し当てたそうだ。
本人の匂いを閉じ込めておく保存キット
実は捜索をするにあたり、警察犬の「Ally」は前もって女性の匂いが閉じ込められた特別な保存キットを嗅がされていたという。
そのキットは人間の脇の下に擦りつけたパッドを、殺菌されたボトルに保存しておいたものとされている。
しかも密閉されて7年間も本人の匂いを閉じ込めておくことができ、今回行方不明になった女性も、2年半前の2015年1月に匂いを付けて保管していたそうだ。
その結果、今回「Ally」がその匂いを頼りにすぐに居場所を発見できたとか。
この保存キットのメーカーは取材で「これは行方不明になった人の服装を表した貼り紙よりも、非常に早く、うまくいきます。保存キットは他の人の匂いや、環境の臭いなどが紛れていないからです」
警察犬でも麻薬探知は難しい?
犬は人間よりも優れた嗅覚を持ち、警察犬は日々特別な訓練を受けており、麻薬の探知などにも活躍している。
もっとも2006年にはオーストラリアのニューサウス・ウェールズで、麻薬を運びこんだ人間のうち4分の1しか警察犬が探知できなかったという例も報告されたとか。
しかし今回は、見事に行方不明者を探し出したことで、「Ally」にはご褒美としてバニラ・アイスクリームが振舞われたという。(了)
出典元:BBC:Missing Florida woman found after she bottled her scent(7/27)