愛犬が旅客機の貨物室で死亡、飼い主が航空会社を非難
航空機の貨物室で愛犬が死んでいるのが発見され、ペットの輸送に関してアメリカで問題が浮上している。
目的地に到着後、ペットの死を知らされる
その出来事が起きたのは今週の日曜日(8月6日)。テキサス州に住むRasmussenさん家族は、愛犬を連れてヒューストン空港からサンフランシスコへ向かう、ユナイテッド航空に乗り込んだという。
その愛犬の名前は「Lulu」。5歳のキャバリア・キングチャールズ・スパニエル犬で、機内で飼い主と一緒に過ごすことはできないため、ケージに入れられ航空機の貨物室へ運ばれたそうだ。
しかしその便は予定より遅れてしまい、ヒューストン空港の滑走路で2時間近く待機することに。
しかもRasmussenさん家族によれば、フライト中もメインキャビン内ではエアコンが不調となる問題も発生していたという。
そしてサンフランシスコへ到着した時、Rasmussenさんらは愛犬の「Lulu」が死んだという知らせを受け取ったそうだ。
家族が航空会社を非難、説明を求める
Rasmussenさんの家族は愛犬が死んだのは、フライトが遅れ、炎天下の中で貨物室に長時間閉じ込められたことが原因ではないか、としてユナイテッド航空を非難。その時の状況を詳しく説明するよう求めたとか。
しかし航空会社からは今のところ返答はないという。いらだちを隠せないRasmussenさんは、フェイスブックにおいて次のように述べている。
「私たちはいまだに答えを待っています。しかし私たちが知っていることは、そのフライトがヒューストン空港の滑走路で約2時間以上も遅れていたということだけです」
これに対しユナイテッド航空側は、家族にお悔やみを述べるとともに次のように声明を発表した。
「私たちは、特に愛犬が亡くなるという稀な状況に対して深く悲しんでいます。現在、今回の事件に関して、徹底的な調査を行っています」
ペットの死亡事故が2年間で26件も
アメリカの運輸局のデータによれば、2012年以来、旅客機で起きた動物の死亡事故のうち、3分の1がユナイテッド航空で発生したという。
また2014年から2016年にかけて全米では機内でペットが死亡する事件が26件もあり、そのうちユナイテッド航空では9件も起きていたそうだ。
さらに今年も、世界で最も大きなウサギとしてアイオワ州で受賞した「Simon」も、大西洋を横断したユナイテッド航空の貨物室で死んでいるのが発見されたとか。
その飼い主は7月に訴訟を起こしているが、Rasmussenさん家族は今のところ法的手段に訴えるかは明らかにしていない。(了)
出典元:ABC News:Dog dies on United flight after long delay, family says(8/8)