イギリス暴動で、最初に偽情報を投稿した女を逮捕
イギリスでは現在、各地で移民排斥の暴動が起きているが、最初に偽情報を拡散させた人物が特定された。
3人の子供の母親を逮捕
イングランドの町、サウスポートでは7月29日、ダンス教室で3人の少女が刺殺され、その後、犯人の男が「イスラム教徒で、移民だった」との偽情報が拡散し、各地で移民排斥・人種差別的な暴動が起きた。
しかし先日、警察の捜査により、最初に偽情報を拡散させた人物が特定されたという。
警察はその人物の名前を明らかにしていないが、3人の子供の母親で、衣料品会社のマネージング・ディレクターであるボニー・スポフォース容疑者(55)と考えられている。
現在、彼女は人種的憎悪をあおり、虚偽の内容を広めるために文書を公開としたとして警察に逮捕され、現在も拘留されている。
容疑を否認、ロシアのメディアが関与か
スポフォース容疑者は7月29日月曜日午後4時49分、SNSに「アリ・アルシャカティが容疑者で、この男は昨年船でイギリスに来た亡命希望者で、MI6の監視リストに載っていた。もしこれが本当なら、地獄が解き放たれることになる」と虚偽の投稿をしたという。
その後、この投稿はロシアのメディア「RT」と、極右インフルエンサーのアンドリュー・テイト氏がシェアした後、SNSで急速に拡散。1日に、推定2700万回のインプレッションを獲得したとも言われている。
そして翌日には、サウスポートで集会が開かれた後に暴動が発生。イスラム教徒が集まるモスクが、極右支持者のターゲットになったそうだ。
しかしスポフォース容疑者は、英メディア「MailOnline」に対し、「自分はこの情報を、サウスポートの誰かから、受け取った」と主張。「私がこの容疑をかけられていることに愕然としています。私がでっち上げたものではありません」と述べたという。
ただし、スポフォース容疑者は「情報のソースが、ロシアのニュース・サイトによって使われていたものだったかもしれない」と認めている。
警察によれば、今回の暴動の多くは、ネットでの悪意のある不正確なコミュニケーションによって引き起こされ、正確性を確認せずにSNSに情報を投稿することの危険性がはっきりと示されたという。(了)
出典元:METRO:Woman who first shared fake Southport suspect rumour that sparked riots arrested(8/8)