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スペインで大規模な洪水が発生して95人が死亡、過去30年間で最悪の被害

スペインで大規模な洪水が発生して95人が死亡、過去30年間で最悪の被害
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スペインでは先日、豪雨に見舞われ、広い範囲で洪水が発生し、数多くの人々が亡くなった。

 

人々が家に閉じ込められ、住宅も倒壊

 

10月29日、スペインの東部や南部、中部では、豪雨により大規模な洪水が発生し、都市や町、村に濁流が押し寄せたという。

 

これにより人々が家に閉じ込められ、木が倒れ、住宅が倒壊。道路も寸断され、少なくとも95人の死亡が確認された。

 

しかもまだ悪天候は終わっておらず、数十人の行方不明者の捜索が続けられており、犠牲者はさらに増えると予想されている。

 

バレンシア州で被害が拡大

 

特に被害が大きかったのは中部にあるバレンシア州で、10月30日の午後の時点で、92人の死亡が報告され、隣接するカスティーリャ・ラ・マンチャ州でも、88歳の女性を含む2人の死亡が確認されたという。

 

南部のアンダルシア州のマラガ県でも、新たな死者が報告されているそうだ。

 

現在、スペインの緊急対応部隊から1000人以上の兵士が被災地に派遣され、中央政府も遺体の身元確認を支援するため、9人の法医学の専門家を派遣したという。

 

1996年にも豪雨で87人が死亡

 

スペインでは1996年、ピレネー山脈のキャンプ場を豪雨が襲い、87人が亡くなっているが、今回の水害はそれを上回り、過去30年間で最悪の被害をもたらした。

 

また2021年の7月には、ヨーロッパ各地で大規模な洪水が発生。ドイツやベルギー、ルーマニア、イタリア、オーストリアで243人が死亡したという。

 

今回の豪雨の原因は、「コールド・ドロップ(またはgota fría)」として知られる現象と考えられ、これは冷たい空気が地中海の暖かい海の上を移動するときに発生すると言われている。

 

そして、これにより大気の不安定が生じ、暖かく飽和した空気が急速に上昇して、大雨や雷雨が発生するという。(了)

 

出典元:The Guardian:At least 95 people dead in Spain’s worst floods in three decades(10/30)

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