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バングラデシュのハイジャック未遂事件の詳細が明らかに、犯人は過去にも誘拐で逮捕

バングラデシュのハイジャック未遂事件の詳細が明らかに、犯人は過去にも誘拐で逮捕
Twitter / Lilian Chan

今月24日、バングラデシュの首都ダッカの空港で発生したハイジャック未遂事件について、その詳細が明らかになった。

 

銃のようなものを振り回しコックピットへの侵入を試みる

 

事件発生は今月24日、現地時間の17時過ぎ。バングラデシュの首都ダッカからドバイへと向かう予定となっていた、国営航空会社「ビーマン・バングラデシュ航空」の機内で起きた。

 

容疑者の男、Mohammed Polash Ahmed(24)が機内で銃のようなものを振り回し、さらにコックピット内へと侵入を試みた。

 

そのため16時35分にダッカを離陸した同機は、その約40分後にバングラデシュ南東部に位置するチッタゴンの空港に緊急着陸。

 

治安部隊が突入し降伏を要求したところ、Ahmed容疑者が応戦しようとしたため、部隊は銃を放ったという。

 

その後、Ahmed容疑者は病院へと搬送される途中で死亡した。

 

チッタゴン警察のKusum Dewan氏によると、容疑者は妻との間に個人的な問題を抱えているといい、首相と話すことを要求。“精神的に不安定”な状態であったとしている。

 

当該機に搭乗していた143人の乗客と7人の乗務員は全員無事脱出したという。

 

乗客が語った事件の恐怖

 

事件は未遂で終わったものの、当該機に搭乗していた乗客らはその恐怖を語っている。

 

ダッカから離陸したわずか15分後、大きな発砲音のような音を聞いたと証言するのはHassnaさん(22)。

 

「乗客、皆が機内でおそらく発火が起きたのではと考えましたが、その後銃を持った容疑者がもう一度発砲音を立てました」

 

「皆が恐怖に陥り、死ぬのではないかと考えていました。パイロットはその状況をコントロールすることができず、一部の乗客は身を守るためトイレに立てこもりました」

 

一方、事件の収束後フライトはスケジュール変更が行われ、機体と乗務員を入れ替えた後、到着予定時刻から19時間遅れでドバイへと無事到着したという。

 

明らかになる事件の詳細

 

Ahmed容疑者が事件を起こした動機としては妻との個人的な問題があるとみられる。

 

一方、Dewan氏は事件についてまだ“捜査中”であるとし、「現時点においてはいずれの結論も下せない」としている。

 

また男が所持していた銃について、民間航空局のNayeem Hasan氏によると、本物ではなかったという。

 

同じく民間航空局のMahbub Ali氏によると、検査においてはAhmed容疑者が銃を持つことを示す反応は何ら得られなかったとのこと。

 

監視カメラの映像においても、容疑者が他の搭乗者と共に検査を何事もなく通過している様子が捉えられており、偽物とはいえど容疑者がいかにして銃を所持したまま機内に搭乗することができたかが、捜査の焦点となっている。

 

また事件の現場では治安部隊と共に到着した爆発物処理部隊が、Ahmed容疑者が偽物の爆発物のようなものをも所持していたことも発見している。

 

 

一方、バングラデシュ警察の間では、Ahmed容疑者は既に知られた存在であったようだ。

 

Ahmed容疑者は2012年にも誘拐事件で逮捕。

 

さらに容疑者が住んでいた村の住人は、Ahmed容疑者について“悪い評判”があったと話しているという。

 

未遂で終わった今回のハイジャック事件。事件の全容の解明と共に、容疑者の男がどのようにして機内へと銃を持ち込むことができたのか、その経緯を明らかにしてほしいところだ。(了)

 

 

出典:Fox News:Suspect in failed hijacking on Dubai-bound flight had toy gun, previously arrested in kidnapping case(2/25)

出典:Washington Post:Hijacking foiled on Bangladesh-Dubai flight, suspect killed(2/24)

出典:gulfnews.com:Biman passengers bound for Dubai recall hijack Horror(2/25)

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