新型コロナから回復した人の血漿、ワクチンとしてダークウェブ上で取引か
新型コロナウイルスに感染し、回復した人の血液が、通常の方法ではアクセスできないダークウェブ上で取引されていると、オーストラリアのメディアなどが伝えている。
回復した人の血漿を販売
ABCによれば、サイバー犯罪集団は新型コロナウイルスから回復した人の血液を、受動免疫ワクチンとして販売・提供しているという。
オーストラリア国立大学の研究者は、これらの犯罪集団がどのように新型コロナの危機を利用しているかを調査。その結果が4月30日に、オーストラリア犯罪研究所から発表されたそうだ。
この調査を率いたRod Broadhurst教授は、次のように語っている。
「私が思う単語(キーワード)は、受動ワクチン接種です。そこ(ダークウェブ上)では、COVID-19から回復した患者の血漿が抗体として取り扱われ(収穫され)ており、その後COVID-19のリスクのある人に注射するために使われているのです」
動物実験段階のワクチンまで
研究者によれば、この取引は現在、ダークウェブ上で行われている数百に及ぶ、新型コロナ関連製品の販売の1つに過ぎないという。
その中で最も多く取引されているのが、工場などから盗んだと思われる、個人防護具(PPE)だとされている。
それに続き、合法的なマーケットで広く利用されている抗マラリア薬(新型コロナに効く可能性があると言われている)や、動物実験の段階にある新型コロナのワクチンなどを含む治療薬になるとか。
しかも1つの薬は2万5000ドル(約260万円)未満の価格で提供されているそうだ。
そして調査された20のダークウェブのサイトのうち、3つのサイトがコロナ関連の製品の約90%を販売していたという。
ただし他のサイトでは、このような製品をリストに載せることを禁止していたそうだ。(了)
出典元:ABC net:Blood of allegedly recovered coronavirus patients being offered on dark web as a passive vaccine(4/30)