ロシアのノーベル平和賞受賞者が、電車内で赤いペンキを浴びせられる
ロシアのノーベル平和賞の受賞者である男性が、電車内で何者かによって赤いペンキなどを掛けられる嫌がらせを受けた。
プーチン大統領に批判的な編集者
その男性とは、ドミトリー・ムラトフ氏だ。彼はプーチン大統領に批判的な新聞社「ノーバヤ・ガゼータ」の編集者とされている。
そして権力に屈せず報道を続ける姿勢を評価され、ムラトフ氏は2021年、フィリピンのジャーナリスト、マリア・レッサ氏と共に、ノーベル平和賞を共同受賞した。
しかし先日、モスクワからサマラへの移動中、電車内で何者かによって、赤いペンキとアセトンを浴びせられたという。
❗️Неизвестный напал на главреда «Новой газеты» и лауреата Нобелевской премии мира Дмитрия Муратова прямо в вагоне поезда pic.twitter.com/xrhR62zJts
— Novaya Gazeta. Europe (@novayagazeta_eu) April 7, 2022
被害を受けた自身の動画を投稿
ムラトフ氏は被害に遭った自身の姿を撮影し、SNSに投稿。動画の中で、「私の目はひどく燃えている」と述べている。
また犯人の男は「これはお前の分だ」と叫びながら、ペンキなどを浴びせてきたそうだ。
「ノーバヤ・ガゼータ」はすでに3月31日、ロシアのメディア規制当局から警告を受けていたため、業務を停止していた。
ヨーロッパに拠点を移すことを決定
3月4日、ロシア政府は、「フェイク」とみなされた情報を掲載した記者に対して、最高15年の実刑判決を下す法律を可決している。
このため「ノーバヤ・ガゼータ」はサイトから、ウクライナへの侵略に関する多くの情報の削除を余儀なくされたという。
またその後、同新聞社はロシア政府による検閲を回避するため、ヨーロッパに拠点を移すことを決めたそうだ。
さらにムラトフ氏は3月22日、ウクライナの難民を資金援助するために、自らのノーベル賞のメダルをオークションに出品した。(了)
出典元:METRO:Russian Nobel Peace Prize winner ‘attacked with paint and acetone’ on train(4/7)